キックボクシング団体RISEは11日、神奈川・ぴあアリーナMMで『DEAD OR ALIVE 2020』を開催した。

　メインとして行なわれた-63kgのワンデートーナメントは、準決勝で優勝候補の白鳥大珠が、直樹の膝を額に受け傷が深くドクターストップで敗退するという波乱が起こった。もう1人の優勝候補、原口健飛は、シュートボクシングの西岡蓮太を相手に、終始優位に試合を進める中、判定まで持っていかれたが、3-0で内容的にも完封勝利のような試合となった。決勝は原口と直樹の対戦となる。

　準決勝でほぼノーダメージだった直樹と、フルラウンド闘った原口の差が注目された決勝戦だったが、原口は序盤からプレッシャーをかけていき、二段キックでダメージを与えると、1R終盤にラッシュで畳み掛け、左フックが直樹の顔面をとらえるとダウン。直樹は立ち上がることが出来ず、原口がKO勝ちでトーナメント優勝を果たしている。
  　試合後、原口は「応援ありがとうございました。西岡選手、直樹選手、対戦してくれてありがとうございます。今日までつらかった。白鳥君について話させてください。…負けちゃったのでモチベーションがなくなっちゃったんですけど、僕は白鳥君がいてくれたからここまで強くなったと思います。大きな目標で、大きな壁。いつか倒してやろうと思ってます。白鳥君また、来年、RISEの舞台でやりましょう！伊藤会長よろしくお願いします！」と、ファン待望のカードでもある白鳥戦の実現を訴えた。

　バックステージで原口は「体中が痛い。休みたい。優勝できたのは素直にうれしい」と語ると、白鳥の敗戦について「ショックでした。今まで邪魔であり、目標としていた人が負けて…。やりたかったので少しモチベーションも下がったんですが、大珠君が負けんねやって落ち着いた部分がありますね」と思いを述べた。RISEを背負うという意味で「トイレで泣きそうになった」ぐらいプレッシャーがかかったようだが、白鳥とやるには優勝するしかないと、良い方向に向くことができたようだ。「初のメインだしKOしなきゃ怒られる」という強い気持ちを持って決勝のリングに上がったことも明らかにしている。

　白鳥は昨年のワールドシリーズを制しただけに、然るべき舞台で両者の対決が実現しそうだ。

◆RISE◆
『DEAD OR ALIVE 2020』
神奈川・ぴあアリーナMM
▼-63kgトーナメント決勝（3分3R）
○原口健飛（1R2分54秒　KO）直樹●
※左フック
▼-63kgトーナメント準決勝（3分3R）
○原口健飛（判定　3-0）西岡蓮太●
●白鳥大珠（1分30秒　TKO）直樹○
※膝蹴りにより裂傷のためドクターストップ

文⚫︎どら増田