ゴルフ

「いい一週間」だったが「苦手意識」も…松山英樹がマスターズで優勝争いするには何が必要か

THE DIGEST編集部

2020.11.16

松山は4日間のプレーを終え、「対策をしっかりとして来年にいいプレーができるようにしたい」と語った。(C)Getty Images

 今季メジャー第3戦、PGAツアー『マスターズ』最終日、上位進出を期待された松山英樹だが、4バーディ、2ボギー、1ダブルボギーの72で回り、通算8アンダーの13位タイで4日間を終えた。15年に5位タイに入ってからは、7位タイ、11位タイ、19位、32位タイと毎年順位を下げていたが、ようやくその流れを止めることができた。

 3日目を終えた時点で、首位のダスティン・ジョンソンとは8打差あり、逆転優勝は難しい状況だったが、「ゴルフは何が起こるか分からないですし、集中して頑張りたいです」とかすかな希望に賭けていた。その言葉通り、2番パー5では2オンに成功。約5メートルのイーグルパットこそカップの左に外れたが、幸先よくバーディを奪う。続く3番パー4ではボギーを叩くが、すぐさま4番パー3でピン左1・5メートルにティショットを落として、バーディを奪い返す。ただ、後半の9ホールでの更なる巻き返しを狙ったが、思うようにボールをコントロールできず、逆にスコアを1つ落としてしまった。
 
「うまくいったところもあるし、悪かったところもあって、結果としてはすごい悔しいけど、いい一週間だったなと思います」と、松山はラウンド後に4日間を振り返った。マスターズを開催するオーガスタナショナルゴルフクラブは、毎年完ぺきなコースコンディションを提供していたが、今回は新型コロナの影響もあり、例年の4月第2週からかなり遅れての開催となった。

 そのせいか、"ガラスのグリーン"と呼ばれる超高速グリーンは影を潜め、思うようにボールが転がってくれない。どの選手もパッティングのタッチを合わせるのにひと苦労だったが、松山も例外ではなく、アプローチも含めて大きくショートする場面が何回か見られた。

 さらに、フェアウェイも軟らかく、ボールに泥が付くこともしばしば見られた。条件はどの選手も同じだけに仕方がない部分ではある。それでも本来なら左へ曲りやすい爪先上がりのライから打ったボールが泥の影響で右に曲がってしまう場面を見ると、運、不運が左右したようにも感じる。