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石川祐希所属のミラノが『女性に対する暴力撤廃の国際デー』に対する思いを込め、ペルージャと対戦

THE DIGEST編集部

2020.11.27

チーム全員が右頬に赤いペイントをして試合に臨んだミラノ。(C)Powervolley Milnano

チーム全員が右頬に赤いペイントをして試合に臨んだミラノ。(C)Powervolley Milnano

 現地25日、イタリアの男子バレーボール セリエAで延期となっていた第8節が行われ、日本代表の石川祐希が所属するパワーバレー・ミラノが、セーフティ・ペルージャにセットカウント1-3(25-21、20-25、21-25、22-25)で敗れ、今シーズン初の連敗を喫した。

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 国際連盟が定めた『女性に対する暴力撤廃の国際デー』(International Day for the Elimination of Violence against Women)であったこの日、ミラノは、世界的なテーマへの啓発と賛同の意味を込めて、石川ら選手が出演するキャンペーン動画を公式SNS上で公開。選手全員が、シンボルの赤を右頬にペイントしてペルージャ戦に臨んだ。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響により、この対戦は、当初の予定から1カ月近く遅れて行なわれた。週末に行なわれた第11節の黒星を払拭したいミラノ。一方、優勝候補の一角であるペルージャは、第8から10節まで3試合が延期となり、ほぼ1か月ぶりの実戦となった同節のモンツァ戦ではストレート負けに終わっており、なんとしても勝ち点を手にしたい両者の戦いとなった。

 ピアチェンツァ戦で負傷した主砲、フランス代表ジャン・パトリを欠くミラノは、オポジットに石川、日本のエースの本来のポジションに、パトリの同胞ルカ・ベシッチを据えて試合をスタート。第1セットは、石川がレフトからのクロスを要所で決めるなどして、ミラノが僅差でペルージャを追う。中盤、石川が強力なドライブ回転のかかったサーブでエースを決めて15-15としたミラノは、これを起点に逆転に成功。最後は、石川のスパイクがブロックアウトとなり、ミラノが1セットを先制した。
 
 しかし、第2セット以降は度々のチャンスを生かせないまま、終盤に連続失点を繰り返し、3セットを続けて奪われ敗戦。ミラノにとって、2試合連続で勝ち点「0」は痛手だが、大幅な守備の向上に加え、第4セットでは、ペルージャの要を担う世界的プレーヤー、ポーランド代表ウィルフレド・レオンの強打を幾度となくブロックで阻止するなど、チームの今後を示唆する明るい材料が詰まった内容だった。

 この試合で石川は、チームトップの17得点(スパイク16、エース1)を記録。MVP(試合ごとに決まるマンオブザマッチ)には、両チーム最多の27得点(スパイク24、ブロック1、エース2)を挙げたレオンが選ばれている。

「今はオポジットがいないので、徐々にこういうポジション、どんな状況になっても対応できるようにしていかなければいけない」と石川は言い「(次戦は)切り替えて臨むしかない」と気持ちを新たにした。また、目の下に赤いラインを入れて試合に臨んだことに対し「女性への暴力の廃絶はもちろんですが、社会が良くなっていくために、自分のプレーだったり、スポーツがそのきっかけになればうれしい」とコメントした。

 セリエAはいよいよ後半戦へと突入。ミラノは2試合ぶりの白星を目指して、日本時間30日午前1時から行なわれる第12節で、最下位に低迷するトップバレー・チステルナ(ラティーナ)と敵地で対戦する。直近の対戦では、ミラノがホームでストレート勝利を収め、石川がイタリア(6シーズン)通算1000得点を達成している。

 なお、延期となっているもう1試合、第10節のイタス・トレンティーノ戦(アウェイ)は、日本時間12月18日午前3時からの開催が決定した。

構成●THE DIGEST編集部
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