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「最後まで気を抜かずにプレーしました」石川祐希所属のセリエAミラノが勝利。チームも3位へ浮上

THE DIGEST編集部

2020.11.30

石川は10得点を挙げ、チームの勝利に貢献した。(C)Powervolley Milnano

 現地29日、イタリアの男子バレーボール セリエAの第12節が行なわれ、日本代表の石川祐希が所属するパワーバレー・ミラノが、トップバレー・チステルナをセットカウント3-0(25-21、25-20、25-18)で下して、ストレート勝利を収めた。

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 石川の古巣(2017/18シーズン)、チステルナとのシーズン後半第1戦で、2連敗中の嫌なムードを払拭したいミラノ。開幕戦では、チステルナにホームでストレート勝利を挙げ、石川がイタリア(6シーズン)通算1000得点を達成している。

 ミラノは、故障離脱中のフランス代表ジャン・パトリに代わり、ペルージャ戦でオポジットを務めた石川を本来のポジション(アウトサイドヒッター)に戻し、オポジットには、ブラジル代表ルアン・ウェーバーを据えて先発メンバーを組んだ。

 第1セット、序盤から守備のミスが目立つミラノは、最下位チステルナにリードを許す。5点差を追いかける展開の中、石川の2連続バックアタックをきっかけに追い上げを開始すると、19-18として逆転に成功。ブロックアウトを狙った石川の一打でセットポイントを握り、そのまま1セット目を先取した。

 第2セット、第3セットは、守備のリズムが戻ったミラノが、終始、試合を優位に進める。石川は、攻撃だけでなく、強力な相手サーブに対するレセプション、ディグに加え、難しい体制からのワンハンドトスで得点に繋げるなど、好守でチームに貢献。ミラノが危なげなく2セットを連取して、勝ち点「3」を獲得した。
 
 この試合で、石川は10得点(スパイクのみ)を記録。MVP(試合ごとに決まるマンオブザマッチ)には、両チーム最多の19得点(スパイク16、ブロック1、エース2)を挙げたカナダ代表ステファン・マーが選ばれた。

 石川は試合後、コートインタビューにイタリア語で応え、「この(古巣の)コートで再びプレーができ、同時に重要な勝利を手にすることができて、とてもうれしいです。チステルナは、主力選手が復帰してきていて、強いチームでもあるので、ミラノは最後まで気を抜かずにプレーしました」と、笑顔でコメント。連敗の後、暫定ながら6位にランクダウンしていたミラノだか、この勝利でヴァレンティアと並び、プレーオフ圏内の3位に再浮上したことについて、「チームは、プレーの内容に目を向けていて、より良いパフォーマンスをすることだけを目指しています」と述べ、プレーオフ争いに気を取られることなく、着実なレベルアップに重きを置いていると明かした。この日の試合については、「スタートはあまり良くなかったけれど、徐々に調子を取り戻すことができました。特に守備を大きく改善できました。守備は攻撃より重要ですから」と振り返った。

 ミラノは次戦、日本時間12月5日午前2時から予定されている第13節で、ヴェロバレー・モンツァとホームで対戦する。前半戦では、3ー1でミラノが勝利を収め、石川が今シーズン初のMVPを獲得している。

構成●THE DIGEST編集部
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【動画】現地のインタビューに答える石川祐希