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阪神JFの注目馬 負けなし、イケイケのメイケイエールは武豊の手綱さばきが鍵!

三好達彦

2020.12.12

3戦3勝のメイケイエールは、G1の舞台で結果を残せるか?写真:産経新聞社

3戦3勝のメイケイエールは、G1の舞台で結果を残せるか?写真:産経新聞社

 いよいよ14日(日)の午後にスタートを迎える阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ、芝1600m)。前回のソダシ(栗東・須貝尚介厩舎)に続いて、有力視される2歳女王候補のプロフィールとその魅力を見ていこう。

 武豊騎手が手綱をとるメイケイエール(栗東・武英智厩舎)は3戦3勝、そのうち重賞2勝という、ソダシと並ぶ実績の持ち主。8月、小倉でのデビュー戦(芝1200m)で2着後続を5馬身も千切る快走で優勝を飾ると、続いて参戦した小倉2歳ステークス(GⅢ、芝1200m)も、先に抜け出した1番人気のモントライゼを差し切って重賞初制覇を達成した。その後、2カ月の休養を挟んで出走したファンタジーステークス(GⅢ、芝1400m)も、後方から猛追したオパールムーンを抑え切って、重賞2連勝でここへ駒を進めてきた。

 能力の高さは疑うべくもないが、メイケイエールにとって課題となるのは”行きたがる”気性だろう。二つの重賞を制した際も、道中で盛んに”行きたがる”様子を見せ、鞍上が抑えるのに苦心していた。今回の舞台は1600mと、これまでの3戦より距離が延びるため、ジョッキーとの折り合いがより大切になる。武豊騎手が彼女をどうコントロールするかが大きなポイントになるだろう。

 つい先ごろ、引退レースとなるジャパンカップを制し、「9冠馬」アーモンドアイを北海道へと見送ったばかりの伯楽が送り込んできたのが、ディープインパクト産駒のサトノレイナス(美浦・国枝栄厩舎)。全兄は弥生賞(GⅡ)を勝ったサトノフラッグという良血馬だ。6月の新馬戦(東京・芝1600m)は出遅れながら、それを見事な差し脚でリカバリーして優勝。約4か月の休養を挟み、10月のサフラン賞(1勝クラス、中山・芝1600m)でも、スタートで立ち遅れて後方を進みながら、直線で10頭近くをごぼう抜きにして圧勝。戦績を2戦2勝とした。

 今回が初の重賞挑戦であり、スタートに課題を残してはいるものの、末脚の瞬発力は並み居る素質馬のなかでピカイチの存在。良血馬としてのポテンシャルも加味して、期待をかけてみたくなる1頭だ。
 
 現役時、香港での3勝を含む、GⅠ通算6勝を挙げ、鳴り物入りで種牡馬になったモーリスが、本レースに3頭の初年度産駒を送り込んでいるのが目を引く。

 インフィナイト(栗東・音無秀孝厩舎)、ジェラルディーナ(栗東・石坂正厩舎)、シゲルピンクルビー(栗東・渡辺薫彦厩舎)がその3頭。実績上位は2戦目のサウジアラビアロイヤルカップ(GⅢ、芝1600m)で2着に入ったインフィナイト、GⅠを7勝した名牝ジェンティルドンナを母に持つジェラルディーナは、未勝利戦を勝ち上がったばかりだが、血統的な魅力は十二分。また、芝1400mの新馬戦を鋭く差し切ったシゲルピンクルビーは、昨年の桜花賞で2着、秋華賞で3着に入ったシゲルピンクダイヤ(父ダイワメジャー)の半妹。人気薄でも、奥手だった父の成長力に期待して彼女たちに一票を投じてみる手もあるか。

 その他にも、2戦2勝のどちらもが快速を飛ばしての逃げ切りだったポールネイロン(栗東・矢作芳人厩舎)などもおり、メンバーは多士済々。来春の桜花賞に直結する一戦で、2歳女王の座を射止めるのはどの馬か。未知数の部分が大きいレースだけに、興味は尽きない。

文●三好達彦
 

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