ゴルフ

「タフなゴルフで首位を守った」全米女子OPで首位キープの渋野日向子を海外メディアが評価

白鳥純一

2020.12.13

3日目はスコアを3つ落としたが、2位に1打差で首位をキープした。(C)Getty Images

 昨年の『AIG全英女子オープン』で、日本人としては1977年の樋口久子以来となるメジャー優勝を達成した渋野日向子が、12月10日から始まった『全米女子オープン』に出場。3日目を終えて首位をキープし、メジャー2勝目に向けて期待が高まっている。

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 新型コロナウイルスの影響により、12月に延期された今大会。2つのコースを使用しての大会運営や、無観客のギャラリーなど、その影響を色濃く残したなかで、大会は行われている。

 3日目は、2日目を終えた後に降り始めた雨の影響により、ぬかるんだコースでのプレーを強いられるなか、首位を守った渋野。『ESPN.com』では、「私にとってすべてのホールが難しいものだった」との渋野のコメントを紹介しつつ、「日本から来た22歳は、この日のスコアを3つ落とし、3日目を74で終えた。2位にリードを1打差に縮められたものの、タフなゴルフを展開して首位を守った」と、粘りのゴルフを見せた渋野の健闘を讃えた。
 
 また、同メディアは、「2019年夏、22歳で初のメジャー挑戦、日本国外でのプレーも初めてだった渋野は、ウォーバーンでの全英女子オープンで優勝したことにより、一躍スター選手の座を掴み、名声を得た。彼女は驚きのパフォーマンスと魅力的な笑顔から、『スマイリングシンデレラ』と呼ばれている」と、これまでの経歴も紹介。
 
「一夜にして普通の人から有名人になったので、どう説明したらいいのかわかりませんが、いい人を演じているように感じることがある。日本では私のことを知っている人が多い。マスクをしていても、それは変わらない。今まで以上に夕食に出かけるのが大変だったこともありました」というコメントとともに掲載している。

 さらに、「昨年の全英オープンで優勝を勝ち取った後にLPGAの会員になることを辞退したため、来シーズンもLPGAに参加する唯一の方法は、この全米大会での勝利が必要」と、渋野の置かれた状況にも言及した。

 来シーズンのLPGAツアー参加に意欲を見せる渋野だが、3日に続き、悪天候でのプレーを強いられることになりそうな最終日の状況などに触れつつ、「優勝を勝ち取るのは簡単なことではありません」と展望している。この大会で勝利を収めれば、日本人としては史上初となるメジャー2勝目を手にするだけに、最終日の結末を見守りたい。

文●白鳥純一(フリーライター)
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