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ゴルフ

最終日の逆転を許した渋野日向子。全米ゴルフ協会が「近年6大会中5回が逆転V」と全米女子OPの傾向を紹介

白鳥純一

2020.12.15

渋野は4位でフィニッシュ。最終日の逆転を許したものの、大きな経験を持ち帰った。(C)Getty Images

渋野は4位でフィニッシュ。最終日の逆転を許したものの、大きな経験を持ち帰った。(C)Getty Images

 現地時間14日(日本時間15日未明)、全米女子オープンは最終日が行われた。初日から3日目まで首位を守った渋野日向子だったが、最終日はスコアを3つ落として「74」でフィニッシュ。4位で大会を終え、日本人初となる全米女子オープン優勝を果たすことはできなかった。逆転で優勝を飾ったのは、この日9位スタートでしたキム・アリムだった。

『USGA』(全米ゴルフ協会)は、渋野が大逆転を許し、キムの逆転優勝に終わった最終日について、「この日のテレビ放送は、渋野のいる最終組に焦点を当てていたこともあり、キムはあまり注目を浴びずにプレーすることができた」と公式サイトで分析。

 渋野については、「16か月前にイギリスにあるウォバーンゴルフクラブで開催された全英女子オープンで優勝し、ゴルフ界に衝撃を与えた後、『スマイリング・シンデレラ』と呼ばれました」と、プロフィールを紹介している。

 また、同サイトでは、「1947年から2014年までの全米女子オープンは、3日目までに首位をキープしている選手が女王に輝く確率が69.1%」だったとしつつ、「近年は、過去6年間のうち、5回が逆転でチャンピオンが決まっていること」に言及。奇しくも今年も、近年の傾向と同様に、最終日の逆転劇によって大会は終幕を迎えることとなった。
 
 アメリカの『Golf Channel』で番組を担当するカイラ・K・ディクソン記者も、「チャンピオンのキム・アリムさん、優勝おめでとうございます。そして、渋野日向子、コ・ジンヨンに感謝します。1週間にわたり、本当に素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。なんて(素晴らしい)ゲームだ」と、4日間の感想をツイートしている。

 試合前には、『Golf.com』で、「渋野はアメリカのゴルフ界ではニューカマーだが、母国の日本で非常に人気がある選手。2019年の全英オープンで優勝した彼女は、暖かく、控えめな笑顔などから『スマイリング・シンデレラ』と呼ばれ、多くの人に知られている」「彼女の両親は陸上競技選手。父は円盤投げ選手、母はやり投げ選手だった」「渋野自身はソフトボールや野球に夢中になり、チームの唯一の女子として大会に参加した」などと、細かなプロフィールが紹介されるなど、注目が高まっていた。

 最終日を終えて、「悔しいですが、今の実力を受け止めるしかない」と今大会を締めくくった渋野。リベンジを誓った来シーズンにも注目だ。

文●白鳥純一(フリーライター)

【動画】難所からグリーンへのアプローチ! 渋野が放った5番ホールのリカバリーショット
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