来季、日本人10人目のフルタイムF1ドライバーとして、アルファタウリからデビューすることが決定した角田裕毅。過去、鈴木亜久里、佐藤琢磨、小林可夢偉が挙げた3位という日本人最高順位を更新する可能性を持つ20歳は、世界中から大いに注目を集めている。
先日行なわれたホンダ主催のオンライン会見では、契約の際に「ものすごい手汗をかいた」と語るなど、初々しい面を見せる一方で、4歳でカートに乗った生粋のレーシングドライバーは、「強みは攻める姿勢。F1にしかない速さやコーナーの速さをみてほしい」と、プライドと自信を窺わせた。
他のドライバーについても語っており、戦ってみたい相手として絶対王者のルイス・ハミルトン、マックス・フェルスタッペン、そして来季よりF1に復帰するフェルナンド・アロンソの名を挙げ、「7、8歳の頃に富士スピードウェイで見ていた選手たちと一緒に走ることができるのは楽しみ」という。
「目標とするドライバーや憧れの存在はいない」と語る彼にとって、まず意識するべき存在となるのは、チームメイトとなるピエール・ガスリーだと思われるが、今年のイタリア・グランプリを制したフランス人について「スーパーフォーミュラでも、もう少しでチャンピオンというところまでいった素晴らしいドライバー。たくさんのことを学べると思う」と敬意を表している。
一方で、「自分と比較してどうかは分からず、レースでの強さというものも分からない」「シーズンの中盤までは彼のことは気にせず、自分の走りに磨きをかけていきたい」とも語っており、自身のルーキーイヤーを「彼を負かすシーズン」とすることを望んでいる。
対するガスリーは、ここまで角田について特にコメントしていない。ただ、2017年からF1に参戦し、レッドブル、トロロッソ、そしてアルファタウリで通算199ポイントを獲得した彼は、「F1では経験が大きな違いを生み出す。これまでに自分は、チームとうまく働く方法、周囲の人々から力を引き出す方法、レースに向けて良い準備をする方法、問題に対処する方法を得てきた」と語る(ドイツの専門誌『Auto Motor und Sport』より)。
また、自身について「客観的に見て、より良いドライバーになった。2021年はさらに良くなることを期待する」と分析するガスリーは、フェルスタッペンへの対抗心を隠さず、「自分の技術は分かっているので、適切な車さえあればチャンスはある」として来季、彼に挑戦することを明言した。
「世界王者になるため、チャンスを得るために全開し続ける」という優勝経験者は、同じ“方向”を見る角田にとって、壁となり、また刺激を与えられる存在ともなり得るだろう。来る新シーズン、このチームメイト同士の切磋琢磨が、いかなる化学反応を起こすかが興味深い。
構成●THE DIGEST編集部
先日行なわれたホンダ主催のオンライン会見では、契約の際に「ものすごい手汗をかいた」と語るなど、初々しい面を見せる一方で、4歳でカートに乗った生粋のレーシングドライバーは、「強みは攻める姿勢。F1にしかない速さやコーナーの速さをみてほしい」と、プライドと自信を窺わせた。
他のドライバーについても語っており、戦ってみたい相手として絶対王者のルイス・ハミルトン、マックス・フェルスタッペン、そして来季よりF1に復帰するフェルナンド・アロンソの名を挙げ、「7、8歳の頃に富士スピードウェイで見ていた選手たちと一緒に走ることができるのは楽しみ」という。
「目標とするドライバーや憧れの存在はいない」と語る彼にとって、まず意識するべき存在となるのは、チームメイトとなるピエール・ガスリーだと思われるが、今年のイタリア・グランプリを制したフランス人について「スーパーフォーミュラでも、もう少しでチャンピオンというところまでいった素晴らしいドライバー。たくさんのことを学べると思う」と敬意を表している。
一方で、「自分と比較してどうかは分からず、レースでの強さというものも分からない」「シーズンの中盤までは彼のことは気にせず、自分の走りに磨きをかけていきたい」とも語っており、自身のルーキーイヤーを「彼を負かすシーズン」とすることを望んでいる。
対するガスリーは、ここまで角田について特にコメントしていない。ただ、2017年からF1に参戦し、レッドブル、トロロッソ、そしてアルファタウリで通算199ポイントを獲得した彼は、「F1では経験が大きな違いを生み出す。これまでに自分は、チームとうまく働く方法、周囲の人々から力を引き出す方法、レースに向けて良い準備をする方法、問題に対処する方法を得てきた」と語る(ドイツの専門誌『Auto Motor und Sport』より)。
また、自身について「客観的に見て、より良いドライバーになった。2021年はさらに良くなることを期待する」と分析するガスリーは、フェルスタッペンへの対抗心を隠さず、「自分の技術は分かっているので、適切な車さえあればチャンスはある」として来季、彼に挑戦することを明言した。
「世界王者になるため、チャンスを得るために全開し続ける」という優勝経験者は、同じ“方向”を見る角田にとって、壁となり、また刺激を与えられる存在ともなり得るだろう。来る新シーズン、このチームメイト同士の切磋琢磨が、いかなる化学反応を起こすかが興味深い。
構成●THE DIGEST編集部