新型コロナウイルスの影響で審理が遅れに遅れていた採決が、まさかの結末を迎えた。
今年2月、ドーピング違反の嫌疑がかけられていた中国競泳界のスーパースター・孫楊に対して、CAS(スポーツ仲裁裁判所)は有罪と認定し、8年間の資格停止処分を言い渡した。孫楊側は激しく反論し、最後の望みをかけてスイス連邦最高裁判所に上告。判決が覆る可能性はきわめて低いと見られていたが、同最高裁は12月24日、「CASの裁定を無効とし、訴えを認める」と宣告したのだ。
さらに同最高裁はその理由にひとつとして、孫楊側との間で行なわれた聴聞会において一種の「偏見」があったと指摘。「CASは異なる責任者とメンバー構成で審理を再度実施しなければいけない」と続けた。
2018年9月に孫楊の別荘で実施された抜き打ちドーピング検査で、選手側が検査官の資格と正当性に異議を唱えて、血液検体の容器をハンマーで破壊。世界アンチ・ドーピング機関(WADA)の告発を受けたCASが審理を重ね、最終的に検査拒否の事実を重く受け止め、厳罰を下すに至った。だが今回のジャッジによって、聴聞会からの仕切り直しということになる。
英公共放送『BBC』は、「そもそもFINA(国際水泳連盟)は本件に関して独自の裁定をなんら下していない。よって孫楊はトレーニングや大会への出場がふたたび可能となる」と報じ、「東京五輪出場の可能性が残された」と伝えている。
事実上の引退勧告を受けた孫楊にとっては、待ちに待った朗報だろう。はたして五輪で3つの金メダルに輝いた29歳は復活を遂げられるのか。ストーリーはまだ、終わってはいなかった──。
構成●THE DIGEST編集部
【画像】世界選手権優勝の孫楊が記念撮影を拒否した選手を恫喝! その決定的写真はこちら!
今年2月、ドーピング違反の嫌疑がかけられていた中国競泳界のスーパースター・孫楊に対して、CAS(スポーツ仲裁裁判所)は有罪と認定し、8年間の資格停止処分を言い渡した。孫楊側は激しく反論し、最後の望みをかけてスイス連邦最高裁判所に上告。判決が覆る可能性はきわめて低いと見られていたが、同最高裁は12月24日、「CASの裁定を無効とし、訴えを認める」と宣告したのだ。
さらに同最高裁はその理由にひとつとして、孫楊側との間で行なわれた聴聞会において一種の「偏見」があったと指摘。「CASは異なる責任者とメンバー構成で審理を再度実施しなければいけない」と続けた。
2018年9月に孫楊の別荘で実施された抜き打ちドーピング検査で、選手側が検査官の資格と正当性に異議を唱えて、血液検体の容器をハンマーで破壊。世界アンチ・ドーピング機関(WADA)の告発を受けたCASが審理を重ね、最終的に検査拒否の事実を重く受け止め、厳罰を下すに至った。だが今回のジャッジによって、聴聞会からの仕切り直しということになる。
英公共放送『BBC』は、「そもそもFINA(国際水泳連盟)は本件に関して独自の裁定をなんら下していない。よって孫楊はトレーニングや大会への出場がふたたび可能となる」と報じ、「東京五輪出場の可能性が残された」と伝えている。
事実上の引退勧告を受けた孫楊にとっては、待ちに待った朗報だろう。はたして五輪で3つの金メダルに輝いた29歳は復活を遂げられるのか。ストーリーはまだ、終わってはいなかった──。
構成●THE DIGEST編集部
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