2014年からGⅠに昇格するとともに、施行条件が翌春の皐月賞と同じになり、一気に注目度が高まったホープフルステークス(GⅠ、中山・芝2000m)。のちに無敗の三冠制覇を達成するコントレイルが勝ったのに加え、レイデオロ、サートゥルナーリアというクラシックホースを送り出した重要なステップレースだけに、今年も実力馬が集結。その構図を見ていこう。
特に高い評価を受けるであろう3頭は、いずれも2戦2勝の戦績で臨んでくる。
ジャスタウェイ産駒のダノンザキッド(牡/栗東・安田隆行厩舎)は、18年のセレクトセール(当歳)で1億800万(税込み)の値を付けた期待馬。6月末の新馬戦(阪神・芝1800m)を”持ったまま”で2着に3馬身差を付ける圧勝でデビューを飾ると、いったん休養に入る。そして復帰戦となった11月末の東京スポーツ杯2歳ステークス(GⅢ、東京・芝1800m)も先行策から直線で楽に抜け出して1馬身1/4差で快勝。コントレイルが勝つなど、”出世レース”として名高い本レースで強い勝ち方を見せたことから一気に評価を上げた。父譲りのスピードや、抜け出す際の末脚の切れ味は一級品で、血統的にも2000mは守備範囲。未知数な部分もあるが、本命視されるのは当然の存在だ。
母にGⅠ2勝のマリアライトを持つことで、デビュー前から注目されていたのがオーソクレース(牡/美浦・久保田貴士厩舎)。8月の新馬戦(札幌・芝1800m)を楽勝すると、休養を挟んで臨んだ10月末のアイビーステークス(L、東京・芝1800m)は、4コーナー7番手からの豪快な追い込みで連勝を飾った。走りには若駒らしい粗削りな部分も多く感じさせるが、久保田調教師は「まだ本気で走っていないだけ」と、逆に伸びしろの大きさをアピールしている。4歳の秋以降に本格化し、エリザベス女王杯、宝塚記念を制した母マリアライトは久保田調教師が育てた名牝。それだけにトレーナーの言葉は信憑性に満ちており、先々の成長も含め、筆者にはとても魅力的に響いてくる。
ディープインパクト産駒のランドオブリバティ(牡/美浦・鹿戸雄一厩舎)は、新馬戦(新潟)、芙蓉ステークス(L、中山)と、芝の2000m戦を連勝してきた。特に芙蓉ステークスの勝ち方は圧巻で、2番手から先頭に躍り出ると一気に後続を突き放し、ゴールでは2番手に3馬身半、タイムにして0秒6もの差をつけていた。手綱をとる三浦皇成騎手はレースセンスの良さを絶賛しており、課題は10月3日から約3か月空いたレース間隔がどうでるかだろう。
これら3頭に次ぐのは、名門・友道康夫厩舎が送り込んでくるディープインパクト産駒のヨーホーレイクと、ドゥラメンテ産駒のアドマイヤザーゲ。いずれも新馬戦、1勝クラスの特別戦を連勝しており、能力の底を見せていない。一気に相手が強化されるが、どこまで力量が通用するのかが見ものだ。
他にも、東京スポーツ杯2歳ステークスでダノンザキッドの2着に食い込んだタイトルホルダー(牡/美浦・栗田徹厩舎)、荻ステークス(L、京都・芝1800m)を勝ったシュヴァリエローズ(牡/栗東・清水久詞厩舎)も控える。
実績を重視するか、成長力に賭けるか。筆者は未知な部分を多く残している若駒に1票を投じるつもりだ。
文●三好達彦
特に高い評価を受けるであろう3頭は、いずれも2戦2勝の戦績で臨んでくる。
ジャスタウェイ産駒のダノンザキッド(牡/栗東・安田隆行厩舎)は、18年のセレクトセール(当歳)で1億800万(税込み)の値を付けた期待馬。6月末の新馬戦(阪神・芝1800m)を”持ったまま”で2着に3馬身差を付ける圧勝でデビューを飾ると、いったん休養に入る。そして復帰戦となった11月末の東京スポーツ杯2歳ステークス(GⅢ、東京・芝1800m)も先行策から直線で楽に抜け出して1馬身1/4差で快勝。コントレイルが勝つなど、”出世レース”として名高い本レースで強い勝ち方を見せたことから一気に評価を上げた。父譲りのスピードや、抜け出す際の末脚の切れ味は一級品で、血統的にも2000mは守備範囲。未知数な部分もあるが、本命視されるのは当然の存在だ。
母にGⅠ2勝のマリアライトを持つことで、デビュー前から注目されていたのがオーソクレース(牡/美浦・久保田貴士厩舎)。8月の新馬戦(札幌・芝1800m)を楽勝すると、休養を挟んで臨んだ10月末のアイビーステークス(L、東京・芝1800m)は、4コーナー7番手からの豪快な追い込みで連勝を飾った。走りには若駒らしい粗削りな部分も多く感じさせるが、久保田調教師は「まだ本気で走っていないだけ」と、逆に伸びしろの大きさをアピールしている。4歳の秋以降に本格化し、エリザベス女王杯、宝塚記念を制した母マリアライトは久保田調教師が育てた名牝。それだけにトレーナーの言葉は信憑性に満ちており、先々の成長も含め、筆者にはとても魅力的に響いてくる。
ディープインパクト産駒のランドオブリバティ(牡/美浦・鹿戸雄一厩舎)は、新馬戦(新潟)、芙蓉ステークス(L、中山)と、芝の2000m戦を連勝してきた。特に芙蓉ステークスの勝ち方は圧巻で、2番手から先頭に躍り出ると一気に後続を突き放し、ゴールでは2番手に3馬身半、タイムにして0秒6もの差をつけていた。手綱をとる三浦皇成騎手はレースセンスの良さを絶賛しており、課題は10月3日から約3か月空いたレース間隔がどうでるかだろう。
これら3頭に次ぐのは、名門・友道康夫厩舎が送り込んでくるディープインパクト産駒のヨーホーレイクと、ドゥラメンテ産駒のアドマイヤザーゲ。いずれも新馬戦、1勝クラスの特別戦を連勝しており、能力の底を見せていない。一気に相手が強化されるが、どこまで力量が通用するのかが見ものだ。
他にも、東京スポーツ杯2歳ステークスでダノンザキッドの2着に食い込んだタイトルホルダー(牡/美浦・栗田徹厩舎)、荻ステークス(L、京都・芝1800m)を勝ったシュヴァリエローズ(牡/栗東・清水久詞厩舎)も控える。
実績を重視するか、成長力に賭けるか。筆者は未知な部分を多く残している若駒に1票を投じるつもりだ。
文●三好達彦