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【有馬記念】ファン投票1位のクロノジェネシスは万全!牡馬の意地をかけたフィエールマン、 ラストランのラッキーライラックが迫る

三好達彦

2020.12.24

宝塚記念で圧巻の勝利を飾ったクロノジェネシス。武豊騎手をして「(前に)バケモノがいました」と言わしめた。写真:産経新聞社

宝塚記念で圧巻の勝利を飾ったクロノジェネシス。武豊騎手をして「(前に)バケモノがいました」と言わしめた。写真:産経新聞社

 いよいよ2020年の中央競馬を締めくくる大一番、有馬記念(中山、GⅠ・芝2500m)が目前に迫ってきた。ジャパンカップの劇的な勝利を最後に”女王”アーモンドアイが去ったGⅠステージで頂点に立つのはどの馬か。2回に分けて出走馬の勢力図を分析していきたい。まず第1回は『主役編』として、ファン投票上位、人気の中心となるであろう3頭についてお届けする。

 今回で65回目を迎えるグランプリレースのファン投票において、栄えある1位に輝いたのはクロノジェネシス(牝4歳/栗東・斉藤崇史厩舎)だった。

 昨年の秋華賞馬が今年残した戦績は「素晴らしい」というひと言に尽きる。牡馬との初対戦となった今季緒戦の京都記念(GⅡ)は2着に2馬身半を付ける圧勝。続く大阪杯(GⅠ)こそ、ほぼ手中にしかけた栄冠をすんでのところでラッキーライラックに奪われたが、その差はわずかに「クビ」。そして迎えた宝塚記念(GⅠ)が圧巻だった。4コーナーで先頭に並びかけ、絶好の手応えで直線へ向くと、あとはワンサイドゲーム。追うキセキをどんどん突き放し、ゴールではなんと6馬身もの差を付けていた。キセキの武豊騎手をして、「(前に)バケモノがいました」と言わしめるほどの強さだった。
 
 夏場を休養に充て、GⅠの天皇賞(秋)へは”ぶっつけ”での参戦。スタート後、他馬に進路を塞がれる不利がありながら、”絶対女王”アーモンドアイを「1/2+クビ」差の3着まで際どく追い詰め、あらためてその能力が牡牝を問わず現役屈指のものであることを証明した。

 斉藤崇史調教師が言うように、馬場状態が重かろうが速かろうが、コースがどこであろうが、いつも全力走り切って結果を出してきたのがクロノジェネシスという馬である。稍重の宝塚記念の大勝で”タフな馬場が得意”というイメージが強いが、天皇賞(秋)で上がり3ハロン32秒8という切れ味を見せたことで固定観念を振り払って見せた。

 レース間隔を空けたほうが良績の多いクロノジェネシスにとって、天皇賞(秋)から2か月弱を休養・調整に充てたのも好材料。今回が中山への初参戦となるが、脚質に自在性がある彼女なら、それが不安材料にはならないだろう。首位争いは必至と見る。
 

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