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「数か月で表彰台のチャンスも」万全の態勢でF1に挑む角田裕毅に海外メディアも期待! ただし“危険性”も指摘

THE DIGEST編集部

2021.02.09

角田は、チーム首脳のみならず、欧州各国メディアからも大きな期待を寄せられている。(C)Getty Images

 今季、アルファタウリからF1デビューする角田裕毅。旧型マシンを使用してのものとはいえ、ここまで2度の走行テストを行ない、ルーキーゆえのハンデを少しでも克服するために懸命の準備を、チームの全面的なバックアップの下に進めている。

 今月3、4日にアドリア海沿いのミサノで行なわれたテストは、本来はチームメイトのピエール・ガスリーも参加する予定だったが、彼がコロナの陽性反応を示したことで欠席となり、角田は2日合計で1000km超を走破することができた。

 幼少期からカートでスピードとドライビングに慣れ親しみ、鈴鹿レーシングスクールやホンダ・フォーミュラドリームプロジェクトで鍛えられた少年は、レッドブル・ジュニアチームの一員となってからはその能力を存分に発揮するとともに、驚異的な成長曲線を描き、凄まじいスピードでF3からF1への階段を駆け上がった。
 
 レッドブルの総帥ヘルムート・マルコから「生まれながらのスピードを持つ」と称賛され、さらにレース運びやタイヤの使い方、車の開発においても能力の高さを評価されている20歳の日本人。アルファタウリの責任者フランツ・トストは、チームメイトのガスリーと初年度から対等に渡り合える能力があると、お墨付きを与えている。

 今月19日に披露されるという新型マシンは、シニアチームであるレッドブルの2002年型マシン(RB16)からのコンポーネントが使用されるということであり、ゆえにトークンを消費する必要がないことで有利であるとして、フェラーリなどのチームから警戒されている(イタリアの専門メディア『F1WORLD.it』より)。

 このような状況にも後押しされ、ルーキーイヤーからポイント獲得がチームから期待されている角田だが、フランスの専門メディア『LE MAG SPORT AUTO』は、それ以上の成績を期待しているようだ。

 同メディアは、F2で価値を示し、レッドブルとホンダの両方から手厚いサポートを受けている角田は、表彰台に上がる力を有したドライバーだと見ている。