格闘技・プロレス

「ボコボコにされちゃいました…」元西武・相内誠、格闘デビュー戦で“洗礼”を受ける。拳信王に衝撃の1回TKO負け【RISE】

THE DIGEST編集部

2021.02.28

拳信王の怒涛の攻撃に屈した相内。プロデビュー戦はほろ苦いものとなった。写真:滝川敏之

 "再起"を目指した男が、注目の一戦に臨んだ。

 2月28日、神奈川の横浜アリーナで、キックボクシング団体RISEの年間最大ビッグマッチ『RISE ELDORADO 2021』が開催され、第3試合に西武ライオンズで投手として活躍した元プロ野球選手の相内誠(フリー)が登場。Delgermuru拳信王(モンゴル/FLAT UP)と対戦した。

 昨シーズン限りで球界を引退していた相内。格闘技デビューとなった一戦は序盤から緊張のせいで硬さが目立つ。一方の拳信王は前日会見で「格闘技というものを見せてやろうと思っている」という宣言通りに攻勢に出ると、開始1分たらずでいきなりミドルキックをボディーに炸裂させ、あっさりとダウンを奪取する。

 約1か月にわたる密度の濃い練習を重ねてきた"房総のバッドボーイ"こと相内だったが、やはり地力の差は明白だった。開始直後から積極果敢にガンガンと仕掛ける拳信王の猛攻に手も足も出ず……。結局、2分5秒でレフェリーストップによるテクニカルノックアウト負けを喫した。
 
 学生時代から野球と並行してキックボクシングのトレーニングをしていたという相内は、その高いポテンシャルを買われ、電撃転身を遂げた。しかし、初めて上がったプロのリングで、いきなり"洗礼"を浴び、「ボコボコにされちゃいました……」とポツり。さらにこう漏らした。

「試合前は緊張はそこまでなかったんですけど、リングに入った瞬間に味わったことのないものがどっと来たのは覚えています。すっごく痛かったです。調子に乗って、『新しいことに挑戦する』と言ったものの、本当にプロは甘い世界じゃない」

 それでも早々に投げ出すつもりはない。続けざまに次戦以降への意気込みを語った。

「それでも自分がやってみたかったことに挑戦したわけなので、そこに後悔はない。今日の負けは本当に悔しいので、這い上がってやろうと思ってます。相手も同じ階級なので、そういう選手の攻撃をもらいまくったわけじゃないのに、こうやってダメージを負っているようでは、格闘家は務まらない。だから、これを機に少し時間をかけながら、弱点とかを見つけていきたい」

 拳信王から「これから頑張って、もっと強くなってくれ」と発破をかけられた相内の格闘人生に、この一敗はどのような意味をもたらすのか。今後の動向に注目だ。

スーパーライト級(-65kg/3分3R)
○Delgermuru拳信王(2分05秒 TKO)相内誠●
※レフェリーストップ

構成●THE DIGEST編集部