いまや韓国プロスポーツ界は揺れに揺れている。

　ここ最近、芸能界や著名人に対して過去の蛮行を告発するケースが相次ぎ、その流れはついにスポーツ界にも及んだ。バレーボールの男女４選手に端を発し、プロ野球、サッカー、ボクシングなどトップアスリートたちへの“暴露”が止まない。現在はサッカーの元韓国代表MF、キ・ソンヨンを巡る小学校時代の性的暴行疑惑が韓国メディアを席巻している。

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　その着火点となったのが、バレーボール韓国女子代表の双子姉妹、イ・ジェヨン＆ダヨンが学生時代に起こした悪質いじめだ。２月10日、オンラインコミュニティにひとつの告発文が掲載される。中学時代、他の仲間とともにふたりは複数の被害者に対し、日常的に暴行、暴言、恫喝、脅迫、強要などありとあらゆるいじめを行なっていたというもの。その生々しいエピソードにネットユーザーは驚愕し、瞬く間に大炎上する騒ぎとなった。

　すぐさま姉妹は事実を認めて、自筆での謝罪文を公開。深く反省しており、被害者たちに直接会って謝りたいなど赤裸々に想いを記した。所属する興国生命ピンクスパイダースは「無期限出場停止」を言い渡し、韓国バレーボール協会は「代表チームからの除外」を決定する。

　だがそれでも、韓国世論は許さない。姉妹の永久追放を求めて、政府の意見箱である「国民請願」には１週間で13万件近い署名が寄せられたという。
 
　国全体を巻き込む一大騒動に発展したが、ここ数日は他の競技者に続々と飛び火したこともあって、姉妹に絡んだニュースは更新されなかった。しかし２月28日、オンラインコミュニティに新たな告発文がアップされる。

　投稿者であるＡ氏は、中学時代に姉妹のチームメイトだったという。掲載文にはそれを証明する認証データが添付されており、全国紙『朝鮮日報』など主要メディアも信憑性の高い情報として取り扱っている。

　Ａ氏がまず怒りの矛先を向けたのは、中学校当時の指導者に対してだ。某メディアの取材を受けたＢ監督は、姉妹のいじめ加害について問われ、「彼女たちには寮生活で苦しんでいた印象しかないし、そんなことが起こっていたとはまるで知らなかった」と発言。これがＡ氏の逆鱗に触れ、「あり得ない！ 記事を読んで怒りがこみ上げてきました。私も被害者ですが、（告発の）勇気を出せなかったことを後悔しています」と、告発に至った経緯を明かした。