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【チューリップ賞】安定感重視ならタガノディアーナ。本命視されるメイケイエールはダントツの実績を誇るが…

三好達彦

2021.03.06

実績十分のメイケイエールだが、”掛かり癖”があるのは気になる点だ。写真:産経新聞社

実績十分のメイケイエールだが、”掛かり癖”があるのは気になる点だ。写真:産経新聞社

【見どころ】
 牝馬クラシックの第一弾、桜花賞(GⅠ、阪神・芝1600m)の最重要ステップレース。”本番”と同じ舞台で行われ、1~3着馬には優先出走権が与えられることから、収得賞金が少ない馬にとっては、より重要性が増すことでも知られる。今年の出走馬は10頭だが、そのうち9頭は収得賞金400万円の1勝馬で、ここが出走権確保のラストチャンスとなる。陣営は目いっぱいの仕上げで勝負をかけてくるはずだ。

【◎本命視されるのは?】
 ダントツの実績を残しているのがメイケイエール(牝3歳/栗東・武英智厩舎)である。新馬戦(小倉・芝1200m)を5馬身差で圧勝すると、次戦の小倉2歳ステークス(GⅢ、小倉・芝1200m)も中団から差し切って重賞初制覇を達成。続くファンタジーステークス(GⅢ、阪神・芝1400m)も早めに先頭に立つと、後続の猛追を抑え切って重賞を連勝。暮れの大一番、阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ、阪神・1600m)は後方からの競馬になり、ラストはよく追い込んだものの4着と、初の黒星を喫した。それでも勝ち馬のソダシからは0秒2の僅差で悲観するものではない。ただし武豊騎手も認めているように”掛かり癖”があるのは気になる点だ。

【○対抗は?】
 大外枠に入ったタガノディアーナ(牝3歳/栗東・長谷川浩大厩舎)に注目。初勝利を挙げるまでに4戦を要したが、前走のつばき賞(1勝クラス、阪神・芝1800m)では牡馬のヴィゴーレとはクビ差の2着に入っている。終いは必ず伸びてくる末脚の安定感は随一。逆にスタートで遅れるのがデフォルトになっているのはマイナス点で、陣営がどこまでウィークポイントを矯正してくるかが注目される。
 
【▲△争覇圏内にいるのは?】
 テンハッピーローズ(牝3歳/栗東・高柳大輔厩舎)は、デビュー2戦目のサフラン賞(1勝クラス、中山・芝1600m)で、のちにハンシンジュベナルフィリーズで2着に入るサトノレイナスから0秒2差の2着に食い込んだことからもポテンシャルの高さが分かる。アルテミスステークス(GⅢ、東京・芝1600m)で3着、フェアリーステークス(GⅢ、中山・芝1600m)で4着に入っている点にも好感が持てる。

 その他では、新馬戦での強烈な追い込みが印象に残るエリザベスタワー(牝3歳/栗東・高野友和厩舎)、スタートで躓きながら2着まで猛追した菜の花賞(1勝クラス、中山・芝1600m)が光るストゥーティ(牝3歳/栗東・奥村豊厩舎)を挙げておきたい。

【★大穴は?】
 1勝を挙げるために9戦を要したマリーナ(牝3歳/栗東・矢作芳人厩舎)だが、追い切りで出色の動きを見せたように、未勝利戦(中京・芝1400m)を勝ったあと、さらに調子を上げている気配が感じられる。鞍上に”一発”がある岩田康誠騎手を配してきたのも魅力的だ。

【馬券の狙い方は?】
 メイケイエールの実績が飛び抜けているが、ここを桜花賞に向けてのステップレースと割り切って折り合い重視の競馬をした場合は、取りこぼしも考えられる。その点から、安定感重視でタガノディアーナを連軸として組み立て、幅広く流す手が面白そう。もしメイケイエールが3着以下となったら、馬連でも高配当が望める。

文●三好達彦

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