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モータースポーツ

ホンダのエース、マルケスがMotoGP開幕戦に出場か「バイクに乗るのが待ちきれない!」

甘利隆

2021.03.11

マルケスの回復は順調で、「最近、筋力アップに取り組み始めた」という。(C)Getty Images

マルケスの回復は順調で、「最近、筋力アップに取り組み始めた」という。(C)Getty Images

 MotoGP開幕戦が行なわれるカタールのロサイル・インターナショナル・サーキットで2日間にわたって実施された、第1回プレシーズンテストが終了した。ホンダ陣営のエース、マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)は昨年負った怪我の影響で不参加だったが、どうやら3月28日に決勝レースを迎える初戦カタールGPへの出場は、まだ諦めていないようだ。

 先日発表された開幕戦の暫定エントリーリストには、マルケスの名前が記されており、8度の世界制覇を果たしたチャンピオンは「日に日に状態が良くなってきているし、もうすぐバイクに乗れると思う。カタールGPに向けて準備している」とコメントしている。

 昨年の12月、マルケスは骨癒合プロセスが完全に停止する偽関節症の手術を行ない、回復は順調に進んでいる。感染症が偽関節症の原因だったため、抗生物質による治療を受けながら、現在は新シーズンを見据えて、日々トレーニングに励んでいるところだ。

「ようやく右腕の感覚が“普通”になってきたよ。1か月前は、シャワーを浴びたり、ドアを開けたり、右手で食事をしたりすることですら困難だった。その後、徐々にシャワーを浴びやすくなり、ジムでワークアウトをできるようになり、痛みが軽減されてきた。最初に右手で歯を磨けたのは、かなりの成果だった」とインタビューで答えている。

 右上腕骨を骨折したスペインGPの翌週に開催されたアンダルシアGPへの出場を試みるなど、復帰を急いだことが裏目に出て結果的に3度手術を受けることになった経緯もあり、今回こそはと慎重にカムバックへの道を進めている模様だ。
 
「最近、筋力アップに取り組み始めたんだ。すぐMotoGPバイクに乗れるような気もするけど、計画では小さなバイクにまず最初は乗って、小さなサーキットでトレーニングをする。走ってみてフィーリングが良かったら、翌日、CBR1000(RR-R)のような大きなバイクに乗って、広いサーキットを再び走り、時速300kmの感覚を取り戻す。RC213Vに乗るのは、それからになると思うよ」

 3月10日~12日には2回目となる公式テストが実施され、様々な情報も入ってくるため、焦る気持ちは当然あるだろうが、ここ1~2か月は決まったスケジュールで過ごしているということだ。

「毎朝8時に目を覚まし、9時から11時までジムでその日最初のフィジカル・トレーニングを行なうんだ。その後、食事を摂って、正午までサイクリングまたはランニングをする。それから少し昼寝をして、16時から18時まではMotoGPバイクを走らせるのに必要な筋肉を働かせる2度目のフィジカル・トレーニングがある。それからまた食事を摂り、19時から21時までが自由時間。22時には疲れてもう寝てしまうんだ(笑)」

 2021年の行方を占うプレシーズンテストには参加しないことになるが、そのことについてどう考えているのだろうか。

「シーズン最初のセッションは重要なので、もちろん僕も参加したかった。ホンダが冬の間に開発したパーツもあったし、その場にいたかった。だけど、彼らがステファン(・ブラドル)、ポル(・エスパルガロ)、弟のアレックス、ナカガミとともにバイクのレベルを上げるために新しい挑戦をしていることは知っているし、僕はホンダのみんなが両手を広げて待っていることが分かっている。言えるのは、MotoGPバイクに乗るのが待ちきれないということだけだよ!」

【写真】右腕の回復は順調!マルクスが公開したトレーニングの様子

文●甘利隆
著者プロフィール/東京造形大学デザイン科卒業。都内デザイン事務所、『サイクルサウンズ』編集部、広告代理店等を経てフリーランス。Twitter:ama_super
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