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格闘技・プロレス

浅倉カンナが挑む浜崎朱加への特別な思い「倒してこそ、本当の王者になれる」【RIZIN.27】

保坂明美(THE DIGEST編集部)

2021.03.20

RIZIN.27で浜崎朱加とのタイトルマッチを控えた浅倉カンナ。写真:塚本凜平(THE DIGEST写真部)

RIZIN.27で浜崎朱加とのタイトルマッチを控えた浅倉カンナ。写真:塚本凜平(THE DIGEST写真部)

「今までとは少し違う」それは浅倉カンナにとって決して違和感ではない。むしろ歩んできた道のりの一つの方向性を示す羅針盤となる予感からではないだろうか?

 3月21日、愛知県・日本ガイシホールで開催される『RIZIN.27』のメインイベントとして、浜崎朱加と浅倉カンナという女子スーパーアトム級タイトルマッチがラインナップされた。2人の対戦は2018年大晦日の王座戦以来2年4か月ぶり。その時は王者の浜崎がアームバーで一本勝ちを収めている。

 Invicta FCで日本人初の世界アトム級王者に輝いた実績を持つ浜崎との対戦は、浅倉にとって特別な思いがある。18年に浜崎がRIZINに参戦した当時「世界最高峰の選手がきた」と感じたという。「自分の中では世界一強いと思っているので、その相手を倒して自分が世界一になりたい」手が届きそうでまだ届かないベルトを前に、浅倉の思いは高まるばかりだ。

 しかし、大会の記者会見で浜崎は「前の対戦が2年ちょっと前になるのですが、正直あまり変わっていないかなと思う。差が縮まっているとは思っていない」とその思いを一蹴した。

 実際、昨年の大晦日に開催された『RIZIN.26』であいと対戦し、判定3-0で勝利を収めた浅倉だが、その試合を終えた後は「もちろん勝ちはうれしいんですが、自分の思っているようにはいかない試合だった」と強化した打撃とフィジカルがうまく出せなかったことを悔やんでいた。
 
 17年、『RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2017 Final ROUND』のトーナメント決勝で、RENAを相手に果敢にタックルを仕掛け、バックチョークで絞め落として優勝した時は「本当に何もない状況から挑戦しての優勝だった」と振り返る。「でも今はそうはいかない。その後しっかり経験を積んできた中、どれだけ自分が伸びて成績を出せるか、その責任感は全然違う」と試合に向かう姿勢にも変化がある。

 挑戦者としての時期を終え、王者を目指す浅倉は、足りなかったところを補い、それを試合で効果的に出していく段階に入っている。その中で昨年のあい戦は「冷静に戦いすぎた」自分がいた。やりたいことがあるからこそのジレンマでもあった。

「試合をこなす中で勉強になったことはある。シンプルなのですが、もっと強くなるにはどうすればいいか、自分の中で考えてやってきた。今までは頭で考えるより、がむしゃらにやるだけだったので、出しどころも考えていかないと…」
 

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