10月12日、福岡県でのラストマッチであるアイルランド対サモア戦が、東平尾公園博多の森球技場で行なわれた。結果はアイルランドが７トライを決め、47-５で快勝。準々決勝進出を決め、サモア代表はプール戦にてW杯を終えることとなった。

　一方は１次リーグを突破し、もう一方は帰国を余儀なくされた、ふたつのチーム。ノーサイドの笛が響き渡った後、選手たちはスタジアムを埋め尽くしたファンへ、今大会で“恒例”となったお辞儀で締めくくった。両チームの選手たちがチームの垣根を越えて肩を組み、選手はお辞儀で感謝を伝える。ファンは立ち上がり、大きな拍手で応えた。

　ラグビーW杯公式SNSアカウントは、この風景を「とても美しい光景」と写真と動画で伝えている。
  　この投稿に対する海外のファンの反響は非常に大きく、涙した人も少なくなかったようだ。公式アカウントには、熱のこもったコメントが多数寄せられている。

「涙が出てきたよ」
「見守るファンも素晴らしい。なんてファンタスティックな開催国なんだろう！」
「開催国の日本にありがとうと伝えたい。あなた方は価値あるホスト国であり、今後の試合でも素晴らしいラグビーを見せてくれることを祈っている！」
「選手とサポーター、彼らはここで結ばれたラグビーブラザーズだ」
「これこそがラグビーであり、助け合いであり、相互尊重の象徴である。ラグビーが常に素晴らしいスポーツであるように、この心を維持していく必要がある」
「この場にいるすべての人々に対して、リスペクトしかない」
「ラグビーの素晴らしい点は、チームがどれだけぶつかり合ったとしても、１日の終わりには、友情とリスペクトに溢れていることだ。それを再確認できた」

　こうしたファンの声に加え、海外メディアも日本のホスト国としての価値に賛辞を惜しまない。英紙『The Guardian』も「日本人の『おもてなし』は、我々の想像を軽く飛び越えた先にあるものだ」と伝えている。

　今大会で生まれた様々な風景は、世界にラグビーというスポーツの素晴らしい側面、そして日本という国の姿を伝える一因となっていることは間違いない。
 

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構成●THE DIGEST編集部