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「全てのジャンプがまだまだ」SP2位の紀平梨花、フリーでの“挽回“に意欲。4回転への挑戦は?【フィギュア世界選手権】

THE DIGEST編集部

2021.03.25

初の世界選手権で堂々とした演技を披露した紀平。(C)Getty Images

 3月24日、フィギュアスケートの世界選手権がスウェーデンのストックホルムで開幕した。初日に行なわれた女子シングルのショートプログラム(SP)で、日本勢最高値の79・08点を叩き出して2位に入った紀平梨花が、フラッシュンインタビューに応じた。

 紀平はまず自身の演技を振り返り、「3つのジャンプを降りることができたので、それは良かった」とコメント。だが、この大舞台での演技に決して満足していない様子だった。

「すべてのジャンプがまだまだ伸ばせるようなジャンプだったし、(3回転)フリップ+トゥループは、フリップの後の流れがなくて、トゥループがちょっと縮こまってしまったので、そこを改善して、フリーに向けてもっともっといい演技を目指していきたい。今回の演技も100%とは言えないので、試合の緊張や考え方、6分練習後の過ごし方とか、勝負のために学べることが多かったので、フリーに活かしていきたい」
 
 また、最終グループの最終滑走者ということでプレッシャーもあったようだが、「ここまで来たら、常に感謝してやろうと決めていた」と語り、「コーチの先生方やファン、家族の応援やサポートに、この場で恩返しするしかないと思っていた。ジャンプに集中していった」と腹を据えて挑んだことも明かした。

 首位に立ったロシア・スケート連盟から参加している16歳、アンナ・シェルバコワは81・00点と、その差はわずか。フリーでの逆転は十分に狙える。その切り札となるのは、全日本選手権で決めた、4回転サルコーだろう。

「まだショートが終わって改善しなければならないところや、フリーでは体力面でも厳しいことになる。フリーはひとつミスが出てしまうと、どどどっと続いてしまう、難しいプログラムだと思っている。まだ自信を持てる状況ではないので、フリーに向けて、大事に、怪我なく過ごせるようにしたいと思っている」
 
 4回転には慎重な姿勢を見せた紀平だが、初の世界選手権で最強といわれるロシア女子と堂々と渡り合う姿は貫録すら漂わせている。3日目のフリーでの演技に、世界のフィギュアファンも注目しているはずだ。

構成●THE DIGEST編集部

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