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石川祐希のミラノが欧州カップ戦でクラブ史上初V!日本のエースの渾身スパイクが勝負を決めた

THE DIGEST編集部

2021.03.25

フルセットの末、逆転勝利を収めたミラノ。日本のエース石川祐希が勝利に貢献した。(C)CEV

フルセットの末、逆転勝利を収めたミラノ。日本のエース石川祐希が勝利に貢献した。(C)CEV

 現地24日、欧州バレーボール連盟主催のCEVチャレンジ・カップ 決勝セカンドトレグが行なわれ、日本代表の石川祐希が所属するパワーバレー・ミラノが、ジラート・バンカス・アンカラ(トルコ)とアウェーで対戦。セットカウント2-3(23-25、25-23、25-16、18-25、8-15)でフルセットを逆転で制して、クラブ史上初となるタイトル獲得を果たした。

 ミラノは、フルセットの末に逆転勝利を収めたファーストレグに続き、石川を先発に起用。第1セットを先取して迎えた第2セットで中盤に3点のビハインドを負うと、調子が上がらない石川に替えてステファン・マー(カナダ)を投入。以降に2枚替えを試みるなどして23-23とするが、あと一歩及ばずに試合をイーブンに戻された。

 石川をベンチに留めて第3セットを開始したミラノは、チームの歯車が噛み合わずミスが目立つ。中盤、5点のリードを許して石川をコートに戻すも、ジラート・バンカスのヴァウテル・テルマート(オランダ)らが繰り出す決定力の高い攻撃に押し切られてこのセットも落としてしまう。

 崖っぷちに立たされたミラノだったが、第4セットでは持ち前の粘り強さを発揮する。苦しい展開の序盤を乗り切り猛攻に転じ、焦りが見え始めた相手のミスを誘ってリードを奪う。ここでやっとエンジンがかかり始めた石川が、好守や判断力が光る攻撃に加え、左からのクロス2本を決めるなどして追加点に大きく貢献。そのまま逃げ切ったミラノが最終セットへ望みをつないだ。
 
 運命の第5セットは、直近のフルセットマッチで負け知らずのミラノが気迫のこもったパフォーマンスで、ゴールデンセットへ持ち込みたいジラート・バンカスを圧倒する。リベロの二コラ・ペサレージ(イタリア)の体を張ったディグで4-8としてコートチェンジ。直後にオポジット ジャン・パトリ(フランス)のエースが飛び出すと、石川がレフトから高い打点のクロスを叩き込みさらにリードを広げる。セッター リカルド・スベルトリ(イタリア)のエースで迎えたマッチポイントで石川が渾身の一打で相手ブロックを弾き飛ばして頂点を争う戦いに決着。ミラノは優勝を果たすと同時に、クラブ創設以来初となるタイトル獲得の快挙を成し遂げた。

 試合後半に調子を上げた石川は12得点(アタック11、ブロック1)を記録。チームが掲げた今シーズンの目標達成のため中心選手として尽力した日本代表のエースは、東京五輪を前にイタリアでまた新たな功績を積み上げた。

 ミラノは次戦、日本時間29日午前1時から行なわれるプレーオフ5位決定戦トーナメントラウンド第1戦で、キオエネ・パドヴァとホームで対戦する。

構成●THE DIGEST編集部

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