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フィギュア

「休みたいけど練習したい」2位フィニッシュの鍵山優真は“17歳の羽生超え”! 快挙達成も「足りない部分が…」【フィギュア世界選手権】

THE DIGEST編集部

2021.03.28

表彰式で銀メダルを手にした鍵山。感染対策のため、マスク着用で行なわれた。(C)Getty Images

表彰式で銀メダルを手にした鍵山。感染対策のため、マスク着用で行なわれた。(C)Getty Images

 日本の17歳が、世界に衝撃を与えた。

 スウェーデンのストックホルムで開催されたフィギュアスケート世界選手権で、鍵山優馬が総合291・77点をマークし、初の世界選手権で銀メダルを獲得した。

 ショートプログラム(SP)で100点超えを達成し、2位につけた鍵山は、27日のフリーで4回転サルコーなど4回転ジャンプを3本含むプログラムを披露。前半はほぼノーミスで滑り切ったが、後半はジャンプがやや乱れた。しかしスピン、ステップは最高のレベル4で揃え、総合291・77点をマーク。見事に2位を守り抜き、2012年に羽生結弦が達成した「17歳3か月で銅」を順位で上回り、「17歳10か月で銀」という新記録を樹立している。

 試合後のプレスカンファレンスに出席した鍵山は、SPのカンファレンスよりも落ち着いた様子で、今後について語っている。
 
「矛盾してしまうかもしれないけれど、日本に帰ったら、休みたいけれど練習がしたい。今の自分に足りない部分が、今日、沢山見つかった。なので、しっかりとまた練習したいと思っている」

 直前にネイサン・チェンがノーミスで滑る姿を目の当たりにしても、自身の演技に集中していた。そのプレッシャーを「(チェンが)ノーミスだろうと分かっていた」と笑い飛ばせる精神力が、鍵山にはあった。

 そして初の世界選手権を「自分の立ち位置を確かめるために大事だと思って臨んだ」と振り返り、2022年北京五輪への展望も明かした。

「今回、試合でいい結果を出せても、次のオリンピックで上位に入れるかは分からない。ほかの選手ももっともっと練習してうまくなると思うので、自分ももっともっと練習してうまくなりたい。オリンピックはまず出場することが肝心になるとは思うけれど、オリンピックに出て、上位を狙っていきたい」

 フィギュアスケートの“新星”は決して快挙に満足せず、来シーズンは「4回転を1~2種類増やしていきたい」とさらなる向上を誓っている。シニアとして初の世界の舞台は、17歳に十分すぎる刺激を与えたようだ。

構成●THE DIGEST編集部

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