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F1鮮烈デビューの角田裕毅を独メディアが「日本レース界の救世主」と称賛&期待!レッドブルの「次期エース候補の最右翼」とも

THE DIGEST編集部

2021.04.01

開幕戦で歴戦の猛者たちをオーバーテイクした角田は、「並みの新人ではないことを早くも証明した」。(C)Getty Images

開幕戦で歴戦の猛者たちをオーバーテイクした角田は、「並みの新人ではないことを早くも証明した」。(C)Getty Images

 F1デビュー戦となるバーレーン・グランプリで9位入賞を果たし、目標とするポイント獲得を果たしたスクデーリア・アルファタウリの角田裕毅。結果だけでなく、歴代王者たち相手に見せたオーバーテイクなども、多方面から称賛された。

 各国メディアも20歳の日本人ドライバーへの関心度をますます高めており、いずれもがルーキーに対するポジティブな見方で占められているが、ドイツの放送局『RTL』は角田を「日本レース界の救世主」として注目している。

 同メディアは、バーレーンGPでの彼のレースについて「経験豊富な競争相手たちを置き去りにし、並みの新人ではないことを早くも証明した。一夜にして、彼は母国のスターとなった。数年間続いている彼の上昇は、終わることがない」と評した。

 そして、角田のレースキャリアを振り返り、「カートでの成功とその後の紆余曲折を経て2016年にF4に乗り、3年目でシリーズ王者になる。これは、シャルル・ルクレール(フェラーリ)やジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)の歩んだキャリアとは異なるが(2人とも1年目で優勝)、後でこの遅れを挽回する」と国内での活動を紹介するとともに、凄まじい上昇曲線を描いた欧州挑戦以降に続けている。

「2019年にレッドブル・ジュニアチームに受け入れられた彼はF3に進み、1勝を挙げて年間ランキング9位。ちなみに彼の2人のチームメイトはいずれも、1ポイントも獲得できなかった。翌年はF2に昇格して中盤戦から本領発揮。最終的にミック・シューマッハーからわずか15ポイント差の3位となったが、もしレース数があと1つでも多ければ、勢いを増していた角田が『クイック・ミック』を逆転していただろうと、多くの専門家は見ている」
 
 F1でのキャリアのスタートについては、「これまでのカテゴリーとは対照的に、最初から計画通りに進んでいる。冬のテスト走行でも速さを示し、バーレーンGPではチームの戦略エラーでQ2敗退となるも、勇気あるレースでそれを挽回してみせた」と文句なしのものであるとした。

 そして、デビュー戦で見事な結果を残したことで、「母国でセンセーションを巻き起こした。それは、小林可夢偉を最後に7年間、日本人ドライバーが登場しなかったからである」と日本の状況を紹介し、日本で最も偉大なドライバーとなる可能性があることを示唆している。

 また、早くもその去就に言及し、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが来季にも離脱する可能性があるため、その代役として角田が「ポールポジションにいる」と評する同メディアだが、同時に「そのためには、この日本人ドライバーが上手くシーズンを過ごすことが求められる。彼への信頼は厚いが、同様に高評価を受けているチームメイトのピエール・ガスリーという障壁も存在する」と、課題も指摘した。

 デビュー戦で新鮮さと老練さの両方を披露し、見る者を魅了し、早くもF1の主役のひとりとなった角田。当分は世界からの賛辞は止みそうにない。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】デビュー戦で9位入賞!角田のオーバーテイクシーンをチェック

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