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バレーボール

“火の鳥NIPPON”が五輪メダルに向けて発進!中田久美監督「世界一小さい我々がギャップを埋めるには…」

北野正樹

2021.04.19

セッターに厳しい中田監督だが、現状では田代、関、籾井の3人に及第点を与えているようだ。(C)JVA 2021/04/19撮影

セッターに厳しい中田監督だが、現状では田代、関、籾井の3人に及第点を与えているようだ。(C)JVA 2021/04/19撮影

 日本バレーボール協会は4月19日、日本代表女子「火の鳥NIPPON」のリモート記者会見を開いた。

 東京五輪まであと約95日。中田久美監督は「(1年延期となって)石川真佑(東レ)ら若手が力をつけ、中心選手になりつつある。強化にはプラスになった」と、コロナ禍での大会延期でチーム力アップを図れたことを歓迎。荒木絵里香主将は「世界と戦うためには、チーム力、組織力が大切。みんなで突き詰めたい」と語った。

 会見には、中田監督と代表候補の18選手が出席。2016年10月に監督に選出された中田監督は、自国開催でのメダル獲得のため3月1日に招集した際のチームスローガンの「限界突破」に加え、会見冒頭、新たなスローガンに「我が道を行く」を掲げた。日本のオリジナル戦略で自ら道を切り開き、個の力ではなくスタッフも含めた組織で戦うという意味が込められた、チームの合言葉だ。「拾って粘って、ポイントゲッターの黒後愛(東レ)や古賀紗理那(NEC)が得点するチーム。世界一小さい我々が、2メートルを超える大型チームと戦うギャップを埋めるためにも、スパイクレシーブからスピードを落とさない攻撃をしたい」と、速くて正確なプレーをチームに求めた。
 
 ゲームのカギを握るのは、セッターだ。候補は田代佳奈美(デンソー)、関菜々巳(東レ)、籾井あき(JT)の3人。3人について、中田監督は「田代は五輪経験者で、安定したディグが武器。関は努力家で(ミドルブロッカーとサイドアタッカーの)使い方が安定している。籾井は大型のサウスポーで、トスの質が見ていて打ちやすそう」と、評価した。セッター出身の監督だけに、ゲームをコントロールするセッターには厳しい中田監督だが、現状では3人の持ち味を生かしたトス回しには及第点を与えているようだ。

 荒木は、五輪代表に選出されれば、2008年の北京、12年のロンドン、16年のリオデジャネイロ各五輪に続き、4大会連続出場。主将としては、28年ぶりのメダル(銅メダル)を獲得したロンドン以来、2度目となる。「何度も挑戦しているが、それまでの過程が大事だと思う。みんなで(メダルに)向かう過程に意味を感じる」と、チームが一丸となって目標に向かっていく姿に喜びを見出すという。自身のプレーについては、「日本代表として、(五輪に)挑戦できることに喜びと幸せを感じたい。主将として、ミドルブロッカーとして役割を果たしたい」と話す。
 
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