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終わってみれば「一強」の皐月賞。エフフォーリアの勝因、ダノンザキッドの敗因は?

三好達彦

2021.04.19

3馬身差の圧勝を収めたエフフォーリア。三冠への期待が膨らむ走りだった。写真:産経新聞社

3馬身差の圧勝を収めたエフフォーリア。三冠への期待が膨らむ走りだった。写真:産経新聞社

 クラシック三冠の第一関門、皐月賞(中山・芝2000m)が4月18日に行なわれ、単勝2番人気のエフフォーリア(牡3歳/美浦・鹿戸雄一厩舎)が後続を3馬身も千切って圧勝。鞍上の横山武史騎手とともに初のGⅠ制覇を成し遂げた。

 2着には最後までしぶとく伸びた8番人気のタイトルホルダー(牡3歳/美浦・栗田徹厩舎)が入り、後方から追い込んだ6番人気のステラヴェローチェ(牡3歳/栗東・須貝尚介厩舎)が3着に健闘。1番人気に推されたダノンザキッド(牡3歳/栗東・安田隆行厩舎)が15着に大敗したこともあって、3連単の払戻金は8万2320円の波乱となった。

 芝が「重」で始まったこの日の中山競馬だが、朝からの好天で馬場状態は徐々に回復。メインの皐月賞は「稍重」で迎えることになった。
 
 逃げを主張したワールドリバイバル(牡3歳/栗東・牧田和弥厩舎)に先頭を譲って、タイトルホルダーは2番手に付ける。エフフォーリアはその直後をキープし、ダノンザキッドもそれと並ぶように追走。有力2騎が先行して、仕掛けの機を窺う展開となった。

 1000mの通過ラップが1分00秒3と、稍重馬場としては平均か、やや速いぐらいのペース。3コーナー付近からタイトルホルダーは前を交わして先頭を奪い、エフフォーリアも”持ったまま”で進出。しかしダノンザキッドは逆に3コーナーす過ぎから手応えが怪しくなり、鞍上の川田将雅騎手が盛んに手綱をしごきながら直線へ向いた。

 そして、ずるずると下がっていくダノンザキッドを尻目にスパートをかけたタイトルホルダーが粘り込みを図るが、そこへ襲い掛かったのがエフフォーリア。抜群の手応えでインからタイトルホルダーを交わすと一気に突き放し、ゴールでは3馬身、時計にして0秒5もの大差をつけて悠々と先頭でゴールを駆け抜けた。

 ステラヴェローチェがタイトルホルダーにクビ差の3着まで追い込み、3番人気に推されたアドマイヤハダル(牡3歳/栗東・大久保龍志厩舎)が4着。11番人気のヨーホーレイク(牡3歳/友道康夫厩舎)は5着に食い込み、ここまでの上位5頭が日本ダービー(GⅠ、東京・芝2400m)への優先出走権を獲得した。

 終わってみれば「一強」だった、と言うべきか。それほどにエフフォーリアの強さが際立った一戦だった。
 
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