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「紳士協定を破った」壮絶クラッシュのボッタスとラッセル、謝罪文で遺恨は収束か。メルセデス代表から厳しい言葉も

THE DIGEST編集部

2021.04.21

ラッセルとのクラッシュでボッタス(写真)のマシンはほぼ全損。王者メルセデスは、この苦境にいかに対応するのか。(C)Getty Images

ラッセルとのクラッシュでボッタス(写真)のマシンはほぼ全損。王者メルセデスは、この苦境にいかに対応するのか。(C)Getty Images

 F1第2戦のエミリア・ロマーニャ・グランプリはレッドブルのマックス・フェルスタッペンの初優勝で幕を閉じたが、決勝レースは雨や赤旗中断などによって複雑な展開となり、これが多くの見せ場を作り出すこととなった。

 また、真剣にレースに取り組む中で、ドライバーたちはライバル心を剥き出しにし、時に怒りを露にもした。GP2日目のフリー走行3回目では、アルファタウリの角田裕毅がセルジオ・ペレス(レッドブル)にブロックされたことで、無線を通じてスラングをまじえた罵声を発したことが話題になったが、特にふたりの間に何かが起こることはなかった。

 また予選後のパルクフェルメでのインタビューでは、先に終えたフェルスタッペンとルイス・ハミルトンがすれ違う際に接触。後者が上げた肘に前者がぶつかる格好だったが、無反応で通り過ぎるフェルスタッペンに対し、ハミルトンが振り返って一瞥をくれる場面は国際映像にも流れ、イタリアのスポーツ紙『Gazzetta dello Sport』が「これは挑発か、あるいは偶然か?」と報じたものだった。
 
 しかし、最も注目を集めたのは決勝レースの30周目、タンブレロ前で接触して派手なクラッシュ劇を演じたメルセデスのヴァルテリ・ボッタスとウィリアムズのジョージ・ラッセルの、一連のやりとりだ。

 ラッセルが前方のボッタスに近づき、オーバーテイクを仕掛けようとすると、彼曰く「ボッタスが車を横に動かした」ことで、これを避けようと濡れた路面に乗った結果、コントロールを失ってボッタスの車に激しくぶつかり、多くのパーツをまき散らして赤旗中断を招くこととなった。

 直後、ラッセルは車を降りるとすぐに、まだコクピット内にいたボッタスの元に駆け寄って彼のヘルメットを叩きながら怒りをぶつけ、逆にボッタスは中指を立てて応戦。その前にも、無線で互いに相手を非難していたことが明らかとなっている。

 ラッセルはレース後も、インタビューでボッタスを「追い抜きの際の紳士協定を破った」として激しく非難した他、自身が来季のメルセデスのシートを争うライバルだから、ボッタスがあのような仕打ちをしたとも指摘。一方のボッタスは、意図的に危険な走行をしたことを完全否定、ラッセルに対しては「あれは明らかに彼の過失であり、彼が何を怒っているのか理解できない」と反論した。
 
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