格闘技・プロレス

「俺は負けた。でも凄い金額の報酬を得た」“お騒がせYouTuber”に完敗の元UFC戦士が本音を吐露「代償に…」

THE DIGEST編集部

2021.04.22

ジェイク(右)の一発に沈んだアスクレン(左)が大注目の一戦で敗れた心境を語った。(C) Getty Images

 "お騒がせYouTuber"が魅せたKO劇に対する余波が広がっている。

 世界的な話題を巻き起こしたのは、アメリカの人気YouTuberでボクシングに挑戦しているジェイク・ポールだ。現地時間4月17日に元UFCファイターのベン・アスクレン(米国)とクルーザー級の試合を行ない、なんと1回1分40秒でのTKO勝ちを収めたのである。

 下馬評では、MMAの経験豊富なアスクレン有利という見方が強かったなかで、ジェイクは左ジャブからの強烈な右フックを一発! 見事に相手をリングに沈め、世界を震撼させた。

 試合後に「俺はリアルなファイターだと何度も言ってきた。これ以上に何を証明すればいいんだ?」と宣言したジェイク。これまでに様々な言動で世間を賑わせてきたが、その実力が伊達ではないと証明された(アスクレンが未経験のボクシングルールではあったが……)。

 一方でUFCのダナ・ホワイト社長から「ジェイクはただのYouTubeのガキ。アスクレンは本物の相手と戦ってきた男だ」と期待を寄せられがらも、「言い訳はしない」と完敗を喫した36歳の元UFCファイターは、一体何を想うのか。

 現地時間4月20日、米スポーツネットワーク『ESPN』のアリエル・ヘルワニ記者のインタビューに応じたアスクレンは、「あの戦いが俺にとってどんな意味があったか? そんなの意味なんてないよ」とキッパリと言い切ってみせた。

【動画】渾身のストレートで一閃! アスクレンを撃破したジェイクのTKOシーンはこちら
「俺の人生にとっては本当に何の意味もない戦いだ。だけど、それが世間の注目を集め、誰もがその戦いについて話していたことは、興味深かったね」

 事実、試合当日のグーグルでの「ジェイク・ポール対ベン・アスクレン」の検索数は720万にものぼった。これは世界最大級のプロレス団体『WWE』のイベント「レッスルマニア」の75万を遥かに凌ぐ数字である。

 文字通りの桁違い注目度を誇った一戦だった。だからこそリスクを犯して出場したアスクレンは、「俺はこの戦いで素晴らしい給料を得たんだよ」と続けている。

「俺はわざと負けたりなんかしていない。たしかに殴られ、負けたんだ。でもそれによって何を得たのかはこれまでも説明してきたが、凄い金額の報酬だ。その代償で、俺が考えている以上に多くのことを失ったかもしれないけどな」

 現時点で「リマッチのつもりはない。普通の日常生活に戻る」と語ったアスクレン。一方でジェイクは、「今後24か月以内で何かが起きる。金のために戦う」と世界屈指の知名度を誇るUFCファイターであるコナー・マクレガーへの宣戦布告をするなど、その勢いはまだまだ収まりそうにない。

構成●THE DIGEST編集部
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