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モータースポーツ

15位フィニッシュの角田裕毅に伊メディアは「無色のレース」と厳しい評価。本人は「同僚と異なるフィードバックと車の挙動」に困惑

THE DIGEST編集部

2021.05.03

ポルトガルGPでは、最後までグリップ不足に悩まされ、15位に終わった。(C)Getty Images

ポルトガルGPでは、最後までグリップ不足に悩まされ、15位に終わった。(C)Getty Images

 F1第3戦ポルトガル・グランプリの決勝レースが現地時間5月2日にポルティマオのアウトドローモ・インテルナシオナル・ド・アルガルベで行なわれ、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は15位でフィニッシュした。

 自身初体験の今コースでは、フリー走行時からグリップ不足に悩まされ続け、14番手からのスタートとなった決勝でも状況は変わらず、スタート直後に順位を落とした。その後、ウィリアムズのジョージ・ラッセルをかわしたものの、早い段階でのタイヤ交換を余儀なくされ、見せ場を作ることなく、F1での3戦目を終えることになった。

 チームの公式サイトを通して、「大変な1日」と決勝を振り返った角田は、「最初からグリップがなく、ペースも全く上がりませんでした」と語り、今GPについても「週末を通して、車のバランスに苦労し、コンディションも助けにはなりませんでした」とネガティブに回想したが、「とはいえ、みんな同じコースで走っているわけで、僕らはデータを分析し、ポルトガルで何がうまくいかなかったのかを確認し、しっかりと学んで次週のスペインGPに臨みたいと思います」と気持ちを切り替えた。
 
 また、パワーユニット・サプライヤーのホンダが公開したインタビュー動画の中では、より車の状況等を詳しく明かし、気になる点として「チームメイト(ピエール・ガスリー)と同じセットアップにしても、フィードバックや車の挙動が全く違うということ」を挙げ、「僕の方が圧倒的に曲がっていない。今回はフロントを使うコースだったので、それがネガティブな方に出てしまった。次のスペインGPもフロントを使うけど、利点としては何度か走ったことがあるということ」と語っている。

 失意のレースとなった角田に対し、アルファタウリはSNSで「今日はユウキの日ではなかった。しかし、これも全て学習の一環である」とポジティブに捉え、ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターも、「厳しい週末になりましたが、タイヤに熱が入りにくくスリッピーなコンディションでの予選やレースを経験したことで、今後に向けて多くのことを学んでくれたのではないかと考えています」と、同様の見解を示した。

 現地メディアでは、イタリアの専門サイト『MOTORIONLINE』がアルファタウリ勢の苦戦を取り上げ、ガスリーについては「ダニエル・リカルドとフェルナンド・アロンソに苦しめられて“降伏”を余儀なくされたが、レースの終わりにカルロス・サインツを抜くことでポイント圏内(10位)に戻ることができた」と綴り、一方の角田については、見せ場や強みを見せられず、地味な展開に終わったことを「無色のレース」と表現し、「予選から順位をひとつ落とした」とだけ報じている。

 次戦のスペインGPは今週末に控えており、あまり時間がない中で、角田やチームは今回の問題点を探り出し、カタロニア・サーキットでの最適なセットアップを見つけ出すことができるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

【関連写真】アルファタウリが公開したポルトガルGPのフォトギャラリー
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