今季、ハースからF1デビューを飾ったニキータ・マゼピンだが、スピンの多さに加えて、走行妨害などによって他ドライバーらの不評を買ってしまっている。
強引なドライビングとマナーの悪さ、そしてコクピットの外でも不適切な動画をアップするなど、戦前から評判の良くなかったロシア人ドライバーは、また大富豪である父親の庇護の下にF1のシートを「買った」と見られており、これも彼のイメージを悪くしている要因のひとつだろう。
ここまでの4レースでチームメイトのミック・シューマッハーにも大きなタイム差をつけられての最下位に終わり(開幕バーレーン・グランプリではスタートから25秒でリタイア)、セルジオ・ペレス、シャルル・ルクレール、ランド・ノリス、アントニオ・ジョビナッツィから非難され、さらにエステバン・オコンからは「何をされるのか分からないので、一緒のコースを走るのが怖い」と言われてしまっているルーキーについて、元F1ドライバーも厳しい言葉を投げかけている。
2003年にミナルディでF1の5レースに参戦した経験を持ち、現在はコメンテーター兼インストラクターを務めるデンマーク人のニコラス・キエーサは、彼の父親が無条件に資金を与えていることが、22歳のロシア人の行動に影響を与えていると指摘する(デンマークの日刊紙『BT』より)。
「マゼピンは特に予選において、ドライバー間の合意を軽視している。彼は自分が何をしでかしても、父親が金を払い続けることを知っている」
ハースに多額の資金を提供しているロシアの化学企業『ウラルカリ』の所有者である父親の存在によって強気な姿勢を保っていられるというマゼピンに対し、ジョーダンのサードドライバーでもあったキエーサは、スカンジナビア諸国(デンマーク、スウェーデン、フィンランド)出身のドライバーを見習うことを提言する。
「スカンジナビア諸国からF1の世界にやって来たドライバーが、マゼピンのような考えを持つことはあり得ない。我々は常に適切な行動を心掛け、自分本位になり過ぎないことが必要だと思ってきた。少なくとも、自分の力で十分にお金を稼げるようになるまでは、だ」
イメージの悪い、いわゆる「ペイドライバー」の中にも、実力を持った者は存在しているのは事実であり、マゼピンもF2では2勝を挙げるなど実績を残している。本人は自身が不当にバッシングを受けていると訴えたりもしているが、その行為もまた人々の見方をより厳しくしてしまっているのも事実である。
ハースのギュンター・シュタイナー代表はマゼピンが少しずつ進化していると主張しているが、この先、"評判の良い"ミックをコース上で脅かしながら、父親の影を感じさせない、真のグランプリドライバーへと成長できるか、要注目である。
構成●THE DIGEST編集部
【関連画像】開幕戦の1週目でまさかの…F1公式が公開したマゼピンのスピン画像
強引なドライビングとマナーの悪さ、そしてコクピットの外でも不適切な動画をアップするなど、戦前から評判の良くなかったロシア人ドライバーは、また大富豪である父親の庇護の下にF1のシートを「買った」と見られており、これも彼のイメージを悪くしている要因のひとつだろう。
ここまでの4レースでチームメイトのミック・シューマッハーにも大きなタイム差をつけられての最下位に終わり(開幕バーレーン・グランプリではスタートから25秒でリタイア)、セルジオ・ペレス、シャルル・ルクレール、ランド・ノリス、アントニオ・ジョビナッツィから非難され、さらにエステバン・オコンからは「何をされるのか分からないので、一緒のコースを走るのが怖い」と言われてしまっているルーキーについて、元F1ドライバーも厳しい言葉を投げかけている。
2003年にミナルディでF1の5レースに参戦した経験を持ち、現在はコメンテーター兼インストラクターを務めるデンマーク人のニコラス・キエーサは、彼の父親が無条件に資金を与えていることが、22歳のロシア人の行動に影響を与えていると指摘する(デンマークの日刊紙『BT』より)。
「マゼピンは特に予選において、ドライバー間の合意を軽視している。彼は自分が何をしでかしても、父親が金を払い続けることを知っている」
ハースに多額の資金を提供しているロシアの化学企業『ウラルカリ』の所有者である父親の存在によって強気な姿勢を保っていられるというマゼピンに対し、ジョーダンのサードドライバーでもあったキエーサは、スカンジナビア諸国(デンマーク、スウェーデン、フィンランド)出身のドライバーを見習うことを提言する。
「スカンジナビア諸国からF1の世界にやって来たドライバーが、マゼピンのような考えを持つことはあり得ない。我々は常に適切な行動を心掛け、自分本位になり過ぎないことが必要だと思ってきた。少なくとも、自分の力で十分にお金を稼げるようになるまでは、だ」
イメージの悪い、いわゆる「ペイドライバー」の中にも、実力を持った者は存在しているのは事実であり、マゼピンもF2では2勝を挙げるなど実績を残している。本人は自身が不当にバッシングを受けていると訴えたりもしているが、その行為もまた人々の見方をより厳しくしてしまっているのも事実である。
ハースのギュンター・シュタイナー代表はマゼピンが少しずつ進化していると主張しているが、この先、"評判の良い"ミックをコース上で脅かしながら、父親の影を感じさせない、真のグランプリドライバーへと成長できるか、要注目である。
構成●THE DIGEST編集部
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