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ラグビー

【ラグビーW杯をヒット記事で振り返る!】「脅威でしかなかった」「紙一重の攻防戦」南アフリカの9番デクラークが明かす日本代表の“リアル評”

川原崇(THE DIGEST編集部)

2019.11.11

奮迅のパフォーマンスを披露したデクラーク。日本はこの男にしてやられたといっても、過言ではない。(C)Getty Images

奮迅のパフォーマンスを披露したデクラーク。日本はこの男にしてやられたといっても、過言ではない。(C)Getty Images

[ラグビーW杯]日本3-26南アフリカ/10月20日/東京スタジアム

 誰もが認める、文句なしのマン・オブ・ザ・マッチ選出だろう。攻守両面のあらゆる局面でジェイミージャパンの前に立ちはだかった、南アフリカ代表のスクラムハーフ、ファフ・デクラークだ。

 日曜日に東京スタジアムで開催されたラグビーワールドカップ準々決勝、日本vs南アフリカの一戦。ホームチームの鋭い出足とハードワークに手を焼き、前半を5対3で折り返したスプリングボクス(南アフリカ代表の愛称)だったが、後半になると本領を発揮する。3本のPGでじわじわと点差を広げると、立て続けの2トライで一気に突き放し、日本の野望を打ち砕いた。

 そんな南半球の雄を自由自在に操ったのが、サーファーのようなブロンドヘアをなびかせてピッチを疾走した“小さな巨人”だ。的確な球出しで攻撃を促進させ、守っては早め早めの果敢なチェックで日本の反撃の芽を摘み取る。後半はハイパントキックを多用して焦る日本を大いに揺さぶり、66分にはみずから引率した長距離のドライビングモールから、鮮やかなトライも決めてみせた。
 奮迅の働きをみせた名司令塔。試合後のミックスゾーンでは大きく深呼吸し、「本当にタフなゲームだった」と神妙な面持ちで日本との大一番を振り返った。

「スコアボードを見ながら、途轍もないプレッシャーを感じる時間帯が続いた。僕自身も前半はミスが目立っていたし、(シンビンで)14人になったにも関わらず、よく日本の攻撃を跳ねのけられたと思う。ハーフタイムの控え室はみんな無口で、気持ちを整理するのに苦心していた。焦らずにこのまま自分たちを信じて続けようと確認し合って、後半はなんとかペースを掴んだね。

 日本は多彩な攻撃を仕掛けてくる。僕たちは自分たちの闘いやすいスペースに彼らを呼び込んで、正しい場所で勝負することを心掛けた。やがてキックやラインアウトでの空中戦でも次第に優位に立てて、5つのチャンスをことごとくモノにしたんだ」
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