今週は6月13日に、エプソムカップ(G3、東京・芝1800メートル)と函館スプリントステークス(G3、札幌・芝1200メートル)の2重賞が行なわれる。ただ、本稿では秋シーズンの古馬中距離路線を狙う馬たちが集まったエプソムカップを展望してみたい。
人気はアルジャンナ(牡4歳/栗東・池江泰寿厩舎)が集めるだろうが、勝ち鞍は新馬戦の一つのみで、重賞2着が3回という成績を見てのとおり、決定力不足の印象は否めない。それだけに連下候補にするにとどめ、ここでは人気を落としている実力馬を推してみたい。
狙いはずばり、ヴェロックス(牡5歳/栗東・中内田充正厩舎)である。重賞は未勝利ながら、3歳の2019年にはクラシック戦線で上位争いに加わり、皐月賞が2着、日本ダービーと菊花賞が3着と、三冠レースすべてで好成績を残しているのは他の出走馬と比べて明らかに一枚上だ。
昨年はフィジカルな順調さを欠いたため2戦のみだったが、それでも12月の中日新聞杯(G3、中京・芝2000メートル)で、僅差の3着に食い込んで実力の一端を垣間見せた。
その点、今年は1月の日経新春杯(G2、中京・芝2200メートル)での9着を経て、春2戦目のエプソムカップに駒を進めてこられたのは朗報。幸いにして最終追い切りでも絶好の動きを見せて、復調を感じさせる出来の良さだ。好位か追走からのワンパンチが復活すれば復活も夢ではない。
ヴェロックスの単勝は、8番人気でオッズは15倍弱(12日の14時現在)。単勝から入るという手も考えてみたいところだ。
人気どころでは、やはり前述のアルジャンナが1番手であるのは仕方がないだろう。ただ、それ以下で大きくクローズアップしたいのは、武豊騎手が手綱をとり続けるマイラプソディ(牡4歳/栗東・友道康夫厩舎)だ。
昨年の神戸新聞杯(G2)で18着に大敗したあとは休養に入っていたが、今年は3月の大阪城ステークス(L)で5着、都大路ステークス(L)で2着に入って復調を感じさせている。2歳時には京都2歳ステークス(G3)を制した逸材であり、秀でた手腕に定評のある友道調教師に加え、武豊騎手の卓抜した手綱さ捌きも後押し必至。それだけに、好走の期待はいやがうえにも高まる。
谷川岳ステークス(L)を駆って勢いに乗るシュリ(牡5歳/栗東・池江泰寿厩舎)。2勝クラス、3勝クラスを連勝中で、川田将雅騎手が相棒に選んだファルコニア(牡4歳/栗東・高野友和厩舎)、昨年の菊花賞3着の成績が光るサトノフラッグ(牡4歳/美浦・国枝栄厩舎)、昨年のセントライト記念(G2)で3着に健闘したザダル(牡4歳/大竹正博厩舎)、東京で〔4・2・1・1〕という実績を残しているコース巧者のシャルマル(牡4歳/美浦・尾形和幸厩舎)と、頭数が多くなったが、混戦模様だけに手広く流して好配当狙いに挑んでみたいレースだ。
文●三好達彦
人気はアルジャンナ(牡4歳/栗東・池江泰寿厩舎)が集めるだろうが、勝ち鞍は新馬戦の一つのみで、重賞2着が3回という成績を見てのとおり、決定力不足の印象は否めない。それだけに連下候補にするにとどめ、ここでは人気を落としている実力馬を推してみたい。
狙いはずばり、ヴェロックス(牡5歳/栗東・中内田充正厩舎)である。重賞は未勝利ながら、3歳の2019年にはクラシック戦線で上位争いに加わり、皐月賞が2着、日本ダービーと菊花賞が3着と、三冠レースすべてで好成績を残しているのは他の出走馬と比べて明らかに一枚上だ。
昨年はフィジカルな順調さを欠いたため2戦のみだったが、それでも12月の中日新聞杯(G3、中京・芝2000メートル)で、僅差の3着に食い込んで実力の一端を垣間見せた。
その点、今年は1月の日経新春杯(G2、中京・芝2200メートル)での9着を経て、春2戦目のエプソムカップに駒を進めてこられたのは朗報。幸いにして最終追い切りでも絶好の動きを見せて、復調を感じさせる出来の良さだ。好位か追走からのワンパンチが復活すれば復活も夢ではない。
ヴェロックスの単勝は、8番人気でオッズは15倍弱(12日の14時現在)。単勝から入るという手も考えてみたいところだ。
人気どころでは、やはり前述のアルジャンナが1番手であるのは仕方がないだろう。ただ、それ以下で大きくクローズアップしたいのは、武豊騎手が手綱をとり続けるマイラプソディ(牡4歳/栗東・友道康夫厩舎)だ。
昨年の神戸新聞杯(G2)で18着に大敗したあとは休養に入っていたが、今年は3月の大阪城ステークス(L)で5着、都大路ステークス(L)で2着に入って復調を感じさせている。2歳時には京都2歳ステークス(G3)を制した逸材であり、秀でた手腕に定評のある友道調教師に加え、武豊騎手の卓抜した手綱さ捌きも後押し必至。それだけに、好走の期待はいやがうえにも高まる。
谷川岳ステークス(L)を駆って勢いに乗るシュリ(牡5歳/栗東・池江泰寿厩舎)。2勝クラス、3勝クラスを連勝中で、川田将雅騎手が相棒に選んだファルコニア(牡4歳/栗東・高野友和厩舎)、昨年の菊花賞3着の成績が光るサトノフラッグ(牡4歳/美浦・国枝栄厩舎)、昨年のセントライト記念(G2)で3着に健闘したザダル(牡4歳/大竹正博厩舎)、東京で〔4・2・1・1〕という実績を残しているコース巧者のシャルマル(牡4歳/美浦・尾形和幸厩舎)と、頭数が多くなったが、混戦模様だけに手広く流して好配当狙いに挑んでみたいレースだ。
文●三好達彦