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【マーメイドステークス直前展望】ポテンシャルの高いサンクテュエールが復活勝利を狙う!魅力的な対抗馬とは?

三好達彦

2021.06.19

休養を経て出走した4月に復帰したサンクテュエールがイチオシだ。写真:産経新聞社

 秋のエリザベス女王杯(G1、阪神・2200メートル)を目指す古馬牝馬が集結したマーメイドステークス(G3、阪神・芝2000メートル)。ただでさえ消長の激しい牝馬戦線のうえ、ハンデ戦となると「荒れて当然」と考えたくなるのも無理はない。実際、過去10年のデータを見ると、3連単では8回が10万円を超えており、最高払戻金は2011年の42万5710円にも達している。

 今年も人気がかなり割れそうなうえ、土曜日に降る雨が日曜日のレース当日にどの程度影響を残すかも不透明な情勢だ。そこで今回は、魅力的な出走馬を厳選してレースを展望してみたい。

 まず1番手に推したいのは、昨年、シンザン記念(G3)を制し、三冠レースにもすべて参戦したサンクテュエール(牝4歳/美浦・藤沢和雄厩舎)である。

 ディープインパクト産駒の良血馬であり、なおかつ"藤沢厩舎×ルメール騎手"という黄金コンビによるところもあり、昨春は桜花賞では3番人気、オークスでは5番人気に推された。しかし、結果は桜花賞が6着、オークスが13着と大敗を喫し、三冠目の秋華賞も16着に敗れてしまった。

 次いで出走したターコイズステークス(G3)でも14着に敗れ、すっかり忘れられた存在になっていた彼女だが、約4か月の休養を経て出走した4月の福島牝馬ステークス(G3)では、しぶとく上位に食い下がり、勝ち馬とはハナ+クビ差の3着に入って、そのポテンシャルの高さをあらためてアピールした。

 今回は鞍上に日本人騎手としては勝利数トップの座を占める川田将雅騎手を確保。調教でもいい動きを見せ、復活勝利を虎視眈々と狙っている。
 
 重賞で3度の2着を記録しているシャドウディーヴァ(牝5歳/美浦・斉藤誠厩舎)も一票を投じるに足る魅力的な存在だ。

 3歳時にはオークスで6着、秋華賞で4着に食い込んだ経験を持つ素質馬で、マイル戦の東京新聞杯(G3)では牡馬に交じって、昨年は2着、本年は3着に入った。不良馬場での激闘となった前走の中山牝馬ステークス(G3)でも、勝ち馬とは0秒3差の5着まで追い込んできた。

 ヴィクトリアマイル(G1)を回避し、十分に稽古を積んで臨む本レースには、今春、三度目の日本ダービー(G1)制覇を成し遂げた福永祐一騎手を初めて鞍上に迎えるのも強調材料。馬場が渋れば、さらに有利となるだろう。
 
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