格闘技・プロレス

「残虐なショットだった!」井上尚弥のTKO快勝劇に敵国メディアも戦々恐々!「次もフィリピン勢の撃破に…」

THE DIGEST編集部

2021.06.20

ダスマリナスを寄せ付けずに快勝劇を演じた井上。そのパフォーマンスはフィリピンの有力メディアでも話題となっている。(C)Getty Images

「相手の弱気な姿勢がみえたので、こんなものかと」

 現地時間6月19日、ラスベガスのバージン・ホテルズ・ラスベガスで行なわれたIBFバンダム級1位のマイケル・ダスマリナス(フィリピン)一戦で、キャリア5度目の防衛を果たした井上尚弥からは、余裕が漂っていた。あくまで本人は「今日は80点ぐらいですかね」と謙虚に語ったが、誰が見ても文句なしの試合内容だった。
【動画】ダスマリナスが苦悶の表情に…井上尚弥が炸裂させた左ボディーでのKOシーンはこちら

 試合の趨勢は序盤に繰り出した一発で定まった。「今日が初めてのタイトルマッチだった相手の出方を見ていた」という井上は軽やかなステップワークで隙をうかがうダスマリナスが繰り出した右ジャブに合わせて、左フックを炸裂させたのだ。

 これで完全に怯んだのを見るや、井上は攻勢を強める。そして2回に渾身の左フックでダウンを奪うと、3ラウンド目に2度の左ボディーブローを浴びせて、顔をゆがめたダスマリナスをリングに沈めた。

 下剋上を目論んだライバルを危なげなく退けた"モンスター"には、ダスマリナスの母国メディアも賛辞を惜しまない。全国紙『Phil Star』は、「ナオヤ・イノウエがフィリピン人挑戦者を粉砕した」と銘打って、異次元の強さをレポートした。
 
「日本のナオヤ・イノウエは、まるで楽な仕事をこなすかのような3回TKO勝ちを収めた。ダスマリナスは2回に左フックをくらったことが、終わりの始まりだった。その後の彼は、終始、日本人の重いボディーショットをくらい続けた。そして3回に残虐なボディーショットでトドメをさされた」

 今後は、急遽決まったWBC王者ノニト・ドネアとWBO王者ジョンリエル・カシメロの勝者との激突が見込まれる。そんな井上の動向について、「ナオヤ・イノウエが『モンスター』と呼ばれている理由を再び示し、ダスマリナスの息の根を止めた」と速報を打ったフィリピンの有力紙『Manila Bulletin』は、「日本が誇る無敵のチャンプは、次もフィリピン勢の撃破に目を向けている」と伝えている。

「ダスマリナスのアメリカ・デビューを台無しにし、キャリア21戦無敗、それも18回目のKO勝ちを収めたイノウエは、カシメロとドネアのどちらかとの対戦を望んでいる。それは誰にとっても明確なことだ」

 もはや敵なしとも言える強さを誇示する井上に、死角はないか。

構成●THE DIGEST編集部
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