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格闘技・プロレス

マクレガー、衝撃の骨折は必然だった? 名コーチが語る“舞台裏”「ああいう動きで、足首を折るなんて」

THE DIGEST編集部

2021.07.12

マクレガーは痛みと悔しさが入り混じり、悲痛な表情を浮かべた。(C)Getty Images

マクレガーは痛みと悔しさが入り混じり、悲痛な表情を浮かべた。(C)Getty Images

「この試合はまだ終わってない、終わらせない。あぁクソッ……」

 現地時間7月10日にラスベガスで開催されたダスティン・ポワリエ(アメリカ)との一戦を終え、コナー・マクレガー(アイルランド)はやり切れない悔しさを滲ませながら吠えた。
【画像】元UFCファイターも反応したマクレガーが骨折した決定的瞬間はこちら

 今年1月に屈辱の敗戦を喫していたポワリエに、約半年ぶりのリマッチを挑んだマクレガーだったが、その結末は思いもよらぬ形となった。

 1ラウンド目の終了間際に反撃に転じようとしたマクレガーが、ポワリエに左ストレートを放った拍子に踏ん張っていた左足のスネがグニャリと曲がってしまったのだ。おそらく試合を目にしていた誰もがマクレガーの敗戦を察知した瞬間だった。

 試合前にポワリエに対して「担架で送り返してやるよ」と言い放っていたマクレガーだけに、自身が担架に運ばれてオクタゴン(UFCが使用する五角形のリング)を去ったのは、なんとも皮肉な結果ともなった。

 ポワリエは相手の負傷について「あいつが倒れる直前に、蹴りをチェック(カット/ブロック)した。あの時にすでに折れていたと確信している。こんな結末で勝つなんて想像していなかったが、起きたことが結果だ」と分析したが、マクレガー陣営からすれば、理由は他にあるようだ。
 
 試合後、マクレガーの専属コーチであるジョン・カバナは、UFC専属レポーターの取材に応じ、「軽度の足首の負傷をキャンプ中に悪化させてしまっていたんだ。2週間前にはMRI精密検査にも行っていた」と明かした。

「検査の結果をふまえて医師からは試合に関しては問題ないと言われたが、その影響が今回の試合結果に影響してしまったのかもしれない。若さを保ち、フレッシュな状態にある男が、ああいう動きをしただけ、足首を折るなんて考えにくい」

 さらに「コナーは素晴らしい動きができていたし、不安を一切感じなかった。第2ラウンドでフィニッシュするかも考えていたぐらいだ」と主張したカバナは、「戦いはまだ終わっていない」と強調した。

「飲み込まされたのは苦い薬だ。この業界は流れが速く、評価の浮き沈みが激しいのも分かっている。だが、次の動きに向けては少し時間をかける必要がある。ダスティンは祝福するよ。今回は彼の勝利だ。しかし、納得の行かない結末だ。まだ終わっていない」

 マクレガー側の要求に対し、ポワリエも「どこであろうと待っているよ。ストリートだろうとね」と明言。現時点で両雄の4度目の対決は必至だ。それだけにアイルランドが生んだ天才ファイターの回復が待たれる。

構成●THE DIGEST編集部
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