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「無観客でも皆さんの応援が聞こえていた」重圧の中で13年越しの“連覇”をつかみ取ったソフトボール日本代表の喜びの声【東京五輪】

THE DIGEST編集部

2021.07.27

前日のグループリーグ最終戦で敗れたアメリカとの再戦で見事リベンジ。13年越しの頂点をつかみ取った。(C)Getty Images

前日のグループリーグ最終戦で敗れたアメリカとの再戦で見事リベンジ。13年越しの頂点をつかみ取った。(C)Getty Images

 7月27日の決勝でアメリカを2対0で下し、見事金メダルを手にしたソフトボール日本代表。2008年の北京五輪以来、13年越しの“連覇”を達成した選手たちが喜びの声を上げた。

 熱戦を指揮した宇津木麗華監督は、「この数日間は怖かった」という。東京開催の重圧と、コロナ禍での五輪への迷いで圧し潰されそうになっていただけに、「国民の皆様が支持してくれたおかげでここまで来られた」と深く感謝。決勝の先発マウンドは「上野(由岐子)しかいない」とエースに託したことで、最高の結果を得た。

 重圧と言う点では、連日の好投ですっかりニューヒロインとなった後藤希友も同じだった。この日は先発の上野由岐子の後を受けて6回に登板したが、「今までの4試合とは違う空気を感じ、興奮しすぎてヒヤヒヤした」と語る通り、この日は安打を相次いで浴びるなど一時ピンチも招いた。
 
 だが、「無観客でも国民の皆さんの応援を感じていた」と、この後は奮起。見事併殺に仕留めて1イニングを無失点で切り抜けた。「東京で五輪が開催されることは、自分が現役の時はもうないと思うので、最高の気分を味わうことができて良かった」と勝利の喜びをかみしめた。

 多くの選手たちがプレッシャーに苦しむなか、チームの中心にあってドッシリ構えていたのが大エースの上野。宇津木監督を少しでも支えたいという思いで立った先発マウンドは、「投げられなくなるまで投げてやる」と気迫の投球で5回零封。一時は後藤にマウンドを譲ったが、「顔面蒼白で、いっぱいいっぱいになりながらも投げてくれた」後輩の姿を見て奮い立ち、自分が決めてやると最終回に再登板。見事頂点をつかみ取り、「感無量です」と笑顔を見せていた。

 まさに大エース上野を中心に、全員の力で金メダルを勝ち取った今大会。「13年越しでも、あきらめなければ夢はかなうということを皆さんに伝えられた」と上野が力強く語った通り、コロナ禍の日本に勇気を与えてくれる素晴らしい熱戦だった。

構成●THE DIGEST編集部

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