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体操金メダル橋本大輝への誹謗中傷にFIGが異例の対応。採点の詳細を明かし「基準どおり公正な評価」と断言【東京五輪】

THE DIGEST編集部

2021.07.30

新王者となった橋本の跳馬の採点について、本人のSNSに中国語での誹謗中傷が相次いでいた。(C)Getty Images

新王者となった橋本の跳馬の採点について、本人のSNSに中国語での誹謗中傷が相次いでいた。(C)Getty Images

 東京五輪の体操男子個人総合で金メダルに輝いた橋本大輝。しかし、その採点を巡って議論が起こっている。

 対象となっているのは、4種目目の跳馬だ。橋本はDスコア(技の難度)5.6の「ロペス」を跳んだが、着地が乱れ、片足がラインオーバー。点数に大きく影響があったと思われたが、Eスコア(技の完成度)は9.200の高評価で、合計スコアは14.700点だった。

 表示された得点に安堵の表情を浮かべた19歳は、残る平行棒と鉄棒では文句のつけ所がない演技を披露し、合計88.465点で金メダルを手にした。2位に入った中国の肖若騰は88.065点、3位のニキータ・ナゴルニー(ROC/ロシアオリンピック委員会)は88.031点だった。

 この結果に不満を抱いたファンから中国語で多くの誹謗中傷の言葉を浴びせられた橋本は、自身のSNSを通じて、「東京オリンピックという舞台で疑惑の判定となってしまう演技をしてしまったことは申し訳ありません」と謝罪したうえでで、その胸中を吐露した。

「跳馬の点数がおかしいかもしれませんがFIG(国際体操連盟)から正式な採点結果が出ました。減点項目がしっかり明記されています」
 
 跳馬の前に演技したつり輪では技の認定がうまくされずにDスコア(技の難度)を落としていた橋本は、「今大会の私のつり輪もそうです。採点競技は主観的ではなく審査員による客観的な採点で評価されます。他の選手も知った上で体操競技というスポーツで競っていると思います」と訴えている。

 様々な問い合わせがFIGにも多く寄せられたのだろうか。FIGは異例ともいえる対応で、採点の詳細を公表。空中や着地姿勢で0.1の減点が5か所、着地で大きく右足が大きく動き0.3減点でEスコア9.200と発表し、「したがってハシモトの得点は14.7点で最終順位も含めて、基準どおり公正な評価である」と断言している。

構成●THE DIGEST編集部

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