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「フェルプスの後継者が日本で!」“怪物無き”レースを制した中国の汪順を各国メディアが絶賛【東京五輪】

THE DIGEST編集部

2021.07.30

水泳界のレジェンドであるフェルプス(右)が去り、新たな王となったのが汪(左)だ。(C)Getty Images

水泳界のレジェンドであるフェルプス(右)が去り、新たな王となったのが汪(左)だ。(C)Getty Images

 オリンピックにおける競泳男子200メートル個人メドレーで、あの“怪物”マイケル・フェルプス以来、21年ぶりの新王者が誕生した。

 大会7日目となった7月30日、日本の瀬戸大也と萩野公介が出場した東京五輪競泳男子200メートル個人メドレー決勝が行なわれ、中国の汪順が金メダルを獲得した。

 2位との差は0.28秒という熱戦を制した27歳が、“3度目の正直”でついに悲願を叶えた。初めてオリンピックに出場した2012年のロンドン大会で全体22位に終わり、4年後のリオデジャネイロ大会では3位と躍進するも、2004年のアテネ大会から4連覇を果たした“怪物スイマー(フェルプス)”の牙城は崩せなかった。

 そして約5年が経ち、フェルプスの去った東京で見せたのは、会心の泳ぎだった。全体2位の1分56秒22で決勝に勝ち進んだ汪順は、マイケル・アンドルー(アメリカ)や瀬戸大也とデッドヒートを繰り広げ、準決勝を上回る1分55秒00で覇を唱えた。

 競泳界にその名を刻んだ汪順には、海外メディアも賛辞を惜しまない。英メディア『The 42』は、「2004年から4連覇をした絶対王者フェルプスがいなくなった場所に新たに立ったのは、中国の王だ」と驚きを持って伝えた。
 
「フェルプスの後継者とされたアンドルーや、世界チャンピオンであり、メダル候補だった瀬戸などライバルは多かった。だが、準決勝で印象的なパフォーマンスを見せたトップシードの王は、強敵たちを退けてみせたのだ」

 また、ベトナム・メディア『PHAPLUAT』は「4位に終わった“世界王者”の瀬戸にとっては、最も残念な結果だった」と報じたうえで、「長く支配したマイケル・フェルプスの後継人が日本で生まれた」と王の泳ぎっぷりを絶賛した。

「アメリカの“スーパーフィッシャーマン”であるフェルプスが水のトラックを支配して以来、21年。東京オリンピックという舞台で、汪順という新たなチャンピオンが生まれた。彼はフェルプスが引退して以来、同種目におけるオリンピックでの最初のチャンピオンだ」

 ついに新王者が生まれた男子200メートル個人メドレー。この先、王と覇を争うのは一体誰になるのか。試合後に「また次にいい泳ぎができるように努力したい」と語った瀬戸のパフォーマンスを含めて注目したい。

構成●THE DIGEST編集部

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