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「金メダルを返上しろ!」韓国アーチェリー女子が“フェミニスト中傷”を乗り越えて3冠を達成!「驚愕の精神力だ」【東京五輪】

THE DIGEST編集部

2021.07.31

周囲の喧騒をよそに、アーチェリー女子個人優勝で3冠を達成したアン・サン。絶対女王の地位を確立させた。(C)Getty Images

周囲の喧騒をよそに、アーチェリー女子個人優勝で3冠を達成したアン・サン。絶対女王の地位を確立させた。(C)Getty Images

 韓国アーチェリー界の若きエース、アン・サンが偉業を成し遂げた。

 7月30日に行なわれた東京五輪・アーチェリー女子個人決勝で、ROCのエレナ・オシポワと対戦。シュートオフにもつれ込んだ激闘を6対5で制し、見事に優勝を勝ち取った。これでアン・サンは混合団体(7月24日)、女子団体(同25日)に続く金メダル獲得で、五輪アーチェリー史上で初めて1大会・3冠を達成する金字塔を打ち立てたのだ。さらに、五輪における1大会・3冠は、韓国スポーツ界全体を見渡しても初の快挙となった。
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 前代未聞のゴールドラッシュを決め込み、まさに国を挙げてのフィーバーを巻き起こしているアン・サン。しかしながら女子個人決勝までの数日間、アン・サンの周辺は尋常ではないほど騒がしかった。

 かつてアン・サンは自身のSNSで、男性を揶揄するコメントを書き込んだ過去があるという。これがふたつの金メダルを獲得したことでぶり返され、ショートヘアの髪型もフェミニストを象徴するものだと、理不尽なバッシングを受ける。彼女のインスタグラムや韓国アーチェリー協会の公式サイトには、「フェミニストなら金メダルを返上しろ!」「世の男性たちに謝罪を求める」「アン・サンの正体を暴け!」など心ない書き込みが相次ぎ、海外メディアも強い関心を寄せるに至った。
 
 英公共放送『BBC』は「まさにオンライン上の暴力だ」と断じ、「韓国においてはフェミニズムという言葉が、あたかもダーティな印象を抱かせるものとして扱われている。とりわけ若い男性の間で嫌悪感が広がっているようだ」と報道。一方で、アン・サンを擁護する声もどっと沸きあがり、政治家や芸能人までもがコメントする一大論争へと発展していたのだ。

 とんでもない言いがかりだが、そんななかでもアン・サンはとても20歳とは思えない立ち居振る舞いを見せる。自身のインスタグラムに「なぜ髪を短くするのか?」と問われると、「それは気楽だからです」と涼しげに回答し、毅然とした態度を崩さない。そして騒動の最中にあって、きっちり3冠を達成してしまったのである。
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