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ゴルフ

上昇傾向の畑岡奈紗に“要求されるモノ”は? 日本勢初となるメダル獲得の可能性を探る【東京五輪】

山西英希

2021.08.03

上り調子で自国開催の大舞台を迎える畑岡。日本ゴルフ界初のメダル獲得となるか。(C)Getty Images

上り調子で自国開催の大舞台を迎える畑岡。日本ゴルフ界初のメダル獲得となるか。(C)Getty Images

 8月4日に初日を迎える東京五輪の女子ゴルフ競技。世界ランク11位の畑岡奈紗にメダル獲得の期待がかかるところだが、その可能性はどれだけあるのだろうか。

 本戦の約1か月前に開催された米ツアーの『マラソンLPGAクラシック』で、2年3か月ぶりの優勝を飾った畑岡。最終日が中止になったものの、3日間で19アンダーをマーク。2位以下に6打差をつけての圧勝だった。

 2週前の『KPMG全米女子プロゴルフ選手権』で予選落ちを喫した際には、アイアンのコントロールショットに課題があると気がつき、コーチを務めるゲーリー・ギルクリスト氏のもとで、徹底的にアイアンの距離感を磨く練習に集中した。その結果、『マラソンLPGAクラシック』でのパーオン率は88.89%とハイアベレージをマークした。
 
 ジュニア時代から畑岡の長所は、正確で力強いアイアンショットにあった。米ツアーに渡った当初こそ芝質の違いやコースの長さに苦労したが、結果を出し始めたここ数年のパーオン率を見ると、2018年69.92%(47位)、19年72.30%(31位)、20年70.21%(21位)というように安定している。

 ただ、今年に関しては、『マラソンLPGAクラシック』を含めても68.38%(102位)と今一つ安定していなかった。それが前半戦の不調にもつながっていたのではないか。

 今の彼女が、本来のアイアンショットのキレを取り戻したことは、東京五輪に向けてプラス材料であることは間違いない。さらに、この大会ではフェアウェイキープ率が88.10%だったのも好材料だ。開催コースのハイランド・メドーズGCは比較的フェアウェイを狭く絞っていた分、その価値は高い。

 元々ティショットの方向性が高くない畑岡だが、「狭いほうがターゲットを定めて打てるのでよかったと思います」という語るあたりに、ショットに対する相当な手応えが伺える。東京五輪を開催する霞ヶ関CCもフェアウェイを絞るセッティングにすると予想されるだけに期待が高まるところだ。
 
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