マラソン・駅伝

「100点満点の頑張りが出来た」6位入賞の大迫傑の目には涙。“覚悟”の走りで締めくくる!【東京五輪】

THE DIGEST編集部

2021.08.08

ラストレースと位置付けた五輪で6位入賞を果たした大迫。(C)Getty Images

 8月8日、東京五輪の陸上男子マラソン決勝が開催され、大迫傑(ナイキ)が2時間10分41秒で6位の入賞を果たした。日本勢の入賞は2012年の中本健太郎以来、2大会ぶりだ。

 集大成として"覚悟"を持って臨んだ大迫は、大集団の後方から前の様子を伺うようにレースを進めた。世界記録保持者のエリウド・キプチョゲ(ケニア)や、リオ大会銅メダルのゲーリン・ラップ(アメリカ)が集団を引っ張る中、徐々に人数は絞られ、25キロ地点では27人に。

 30キロ過ぎにキプチョゲが仕掛けると、11人いた集団は一気にばらけた。大迫は8番手に後退するも、35キロ付近で2人をかわし6位に浮上。最後まで前を懸命に追った大迫だが、追いつくことは出来ず6位でフィニッシュ。それでもゴール時には充実した表情を見せた。

 終盤に異次元の走りを見せたキプチョゲが2時間8分38秒で優勝し、激しい2位争いを制したのはオランダのアブディ・ナゲーエ。3位にはバシル・アブディ(ベルギー)が入った。
 
 レース後に「100点満点の頑張りが出来た」と振り返った大迫は、「温存という形で、前は(ペースの)アップダウンが激しいことは分かっていたので、一番最後に対応しようと考えて走りました」とレースプランを明かした。

 退路を断って臨んだレースで結果を残した大迫は、これまでの想いが込み上げてきた様で「あんまり泣かせないでください」と言いながらも、それでも陸上界の未来について以下のように語っている。

「しっかり次の世代に繋げられるように、まだまだ陸上界には関わっていきたいので引き続き頑張ります。次の世代が頑張れば、絶対6番手からメダル争いに絡めると思うので、次は後輩たちの番だと思います」

 また中村匠吾(富士通)が2時間22分23秒で62位、服部勇馬(トヨタ自動車)が2時間30分8秒で73位で終えている。

構成●THE DIGEST編集部

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