会場内のカメラが、決定的瞬間を捉えていた。
8月6日に開催された東京五輪・近代五種女子で、驚きのハプニングが起こった。4番目の種目である馬術に臨んだドイツ代表のアニカ・シュロイだったが、騎乗したセントボーイがコントロール不可能になってしまう。順調に障害をクリアしていたが、5つ目にチャレンジする前に興奮状態となり、制御できなくなってしまったのだ。
パニックに陥り、馬上で泣きじゃくるシュロイ。そのとき、近づいてきたセントボーイの臀部を拳でコツンと殴った人物がいた。ドイツ代表の女性監督、キム・レイズナーだ。シュロイのために、なんとかしてあげようと考えての行動だったのかもしれないが、明らかな虐待行為である。
すぐさま問題視したUIPM(国際近代五種連合)が、声明文を発表。「レイズナー氏が馬を殴打しているように見えるビデオがあり、それを検証した結果、競技規則に違反していることが判明した」と記し、「特別委員会は彼女に対してブラックカードを提示し、東京オリンピック2020におけるすべての資格を停止する」と言い渡したのだ。
馬術種目まで上位をキープしていたシュロイながら、この4種目目が「失権」となり脱落。最終的には36人中31位で大会を終えた。なお、近代五種の騎乗馬は抽選によって決定される。五輪最終日には男子競技が行なわれるが、セントボーイは対象外となったようだ。
英公共放送『BBC』は「ドイツ人指導者が東京オリンピックで大会追放処分を受けるのは、自転車競技に次いで2例目だ」と報じた。自転車競技の男子タイムトライアルで、ドイツ代表コーチであるパトリック・モスターが人種差別発言で物議を醸した一件だ。指導する選手が北アフリカ出身の2選手と競っている際に、「そのラクダ商人たちを追い越せ!」と大声で指示を飛ばし、これがテレビ中継中に放送されて大問題に発展した。
いくらヒートアップした状態とはいえ、動物に対する虐待も人種差別発言も、許されるものではない。
構成●THE DIGEST編集部
【関連フォト】パニック状態に陥り、馬上で大泣きしてしまうシュロイの画像
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8月6日に開催された東京五輪・近代五種女子で、驚きのハプニングが起こった。4番目の種目である馬術に臨んだドイツ代表のアニカ・シュロイだったが、騎乗したセントボーイがコントロール不可能になってしまう。順調に障害をクリアしていたが、5つ目にチャレンジする前に興奮状態となり、制御できなくなってしまったのだ。
パニックに陥り、馬上で泣きじゃくるシュロイ。そのとき、近づいてきたセントボーイの臀部を拳でコツンと殴った人物がいた。ドイツ代表の女性監督、キム・レイズナーだ。シュロイのために、なんとかしてあげようと考えての行動だったのかもしれないが、明らかな虐待行為である。
すぐさま問題視したUIPM(国際近代五種連合)が、声明文を発表。「レイズナー氏が馬を殴打しているように見えるビデオがあり、それを検証した結果、競技規則に違反していることが判明した」と記し、「特別委員会は彼女に対してブラックカードを提示し、東京オリンピック2020におけるすべての資格を停止する」と言い渡したのだ。
馬術種目まで上位をキープしていたシュロイながら、この4種目目が「失権」となり脱落。最終的には36人中31位で大会を終えた。なお、近代五種の騎乗馬は抽選によって決定される。五輪最終日には男子競技が行なわれるが、セントボーイは対象外となったようだ。
英公共放送『BBC』は「ドイツ人指導者が東京オリンピックで大会追放処分を受けるのは、自転車競技に次いで2例目だ」と報じた。自転車競技の男子タイムトライアルで、ドイツ代表コーチであるパトリック・モスターが人種差別発言で物議を醸した一件だ。指導する選手が北アフリカ出身の2選手と競っている際に、「そのラクダ商人たちを追い越せ!」と大声で指示を飛ばし、これがテレビ中継中に放送されて大問題に発展した。
いくらヒートアップした状態とはいえ、動物に対する虐待も人種差別発言も、許されるものではない。
構成●THE DIGEST編集部
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