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“東京五輪のセレモニー“で最も素晴らしかった演目は「マリオが土管から登場した場面」。ブラジルメディアが見解【東京五輪】

THE DIGEST編集部

2021.08.09

リオ五輪の閉会式で話題となった「安部マリオ」の演出が、ブラジルメディアには印象的だったようだ。(C)Getty Images

 8月8日、多くの熱戦が繰り広げられた東京オリンピックが全競技日程を終了。最後は国立競技場において、盛大な閉会式が行なわれた。

 その内容については、例によって賛否両論の意見が寄せられているが、ブラジルの総合メディア『UOL』は、各国の選手も参加したクロージングセレモニーの模様を伝えるとともに、独自の見解も示している。

 同メディアは、国立競技場を彩った光の演出を「最も壮観な効果」と評し、「日曜日の昼下がりの公園」というテーマの下で演じられたショーについては「1980年代のディスコ」を思わせるものであり、東京(日本)の「コスプレ文化」が感じられるものだったとも綴った。

 そして、「東京音頭」などの演目が、コロナ禍で開催された今大会を「お祭り」的なムードで締めようという主催者側の意向によるものだったとして、東西冷戦の真っ只中で西側諸国がボイコットした1980年モスクワ大会で、人文字による大会マスコットの「ミーシャ」の目から一筋の涙がこぼれるという演出がなされたこと、また前回リオデジャネイロ大会ではカラフルな人々のダンスなどで「多様性」を表現するなど、メッセージ性が強かった過去の幾つかの閉会式とは好対照なものだったと捉えている。
 
 このように、ここまでは比較的ポジティブに評価した同メディアだが、結論として綴ったのは、「結局、東京五輪のセレモニーで、最も素晴らしく、そしてクリエイティブだった演目は、リオ五輪の閉会式で、人気ゲーム『スーパーマリオブラザーズ』のキャラクターである『マリオ』に扮した安倍晋三総理大臣(当時)が土管から登場した場面だった」ということで、暗に5年前を超えるものはなかったと皮肉っているようだ。

 なお同メディアは、今回の閉会式が、コロナ感染を防ぐために、参加選手は各国6人までとするようIOCからお達しがあったにもかかわらず、実際には多くの国がそれ以上の選手を参加させていたことを指摘。そして、ブラジルについては「IOCの決定に従った数少ない国のひとつであり、メダルを獲得した2選手と、スタッフ4人だけが参加した」と綴っている。

構成●THE DIGEST編集部

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