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「引退をどう考えている?」“ドーピング違反確定”の孫楊が直球質問に大粒の涙を浮かべて回答「去年から思案してきた」

THE DIGEST編集部

2021.08.13

パリ五輪を目ざすのか、それとも──。孫楊の決断に注目が集まる。(C)Getty Images

パリ五輪を目ざすのか、それとも──。孫楊の決断に注目が集まる。(C)Getty Images

 東京五輪が閉幕するタイミングで、中国の国民的英雄が重い口を開いた。五輪通算で3つの金メダルに輝く競泳界のスーパースター、孫楊である。

 6月22日、一連のドーピング規定違反によって、最終的に4年3か月の資格停止処分を受けた29歳。今回、中国国営放送『中国中央電視台』の名司会者である劉建宏氏のオンライン取材を受け、苦しい胸のうちを明かした。

 およそ2年近く、公式大会への出場を果たしていないが、その期間もハードワークを続けていたという。「練習はいまも毎日欠かしていない。一日4~5キロは泳いでいるし、週に3~4日はジムにも通っている」と語る。

 資格停止期間は4年3か月だが、CAS(スポーツ仲裁裁判所)が最初の判決を下した日から適応されるため、2020年2月がスタート地点となる。よって3年後のパリ五輪への出場は不可能ではない。中国水泳協会も国内予選会を後ろにずらしてでも、孫楊の五輪出場を後押しするだろう。

 ただ、劉建宏氏がパリ五輪へのビジョンを尋ねると、孫楊は「流れに任せたいし、現時点で決断するのは難しい」と落ち着いた口調で答え、「もちろん出たい気持ちはあるが、モチベーションを維持できるかどうかが分からない。なすべきことをやっていれば、おのずと結論は導けると思う」と慎重に言葉を選んだ。
 
 そして、劉建宏氏が核心に迫る。「引退についてどう考え、その後のキャリアに対してどんな展望を描いている?」と問われると、大粒の涙を浮かべてしばらく沈黙。ゆっくりと自身の想いを語り出した。

「本当のことを言えば、それ(引退)については去年からずっと思案してきた。いずれにせよ、いつの日かプールに別れを告げるときが来るだろう。そのとき、やはり自分としては若い選手たちの力になりたいと思う。水泳スクールを立ち上げて、彼らが夢を叶えるための手助けをしたい。それが母国への貢献にも繋がると信じているから」

 今回の東京五輪で中国競泳・男子チームが獲得したメダルは、汪順が200m個人メドレーで挙げた金メダルひとつに終わった。中国水泳協会はパリ五輪での巻き返しを期し、孫楊への全面バックアップを明かしており、国民からの支持も依然として厚いが……。今後も公式大会に出場できないなかで、孫楊自身がいかなる決断を下していくのかに注目が集まる。

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