中国でも図抜けた知名度を誇る日本卓球女子のエース、伊藤美誠が中国メディアのインタビューに応じた。中国共産党の機関紙で最大部数を誇る『人民日報』の姉妹紙、『環球時報』によるスペシャル企画だ。
東京五輪で金、銀、銅と3つのメダルを獲得した20歳に対して、中国での関心度はすこぶる高い。やはり水谷隼とのペアで臨んだ混合ダブルス決勝で、世界1位の許昕・劉詩雯ペアを大逆転の末に打ち負かしたゲームが衝撃を与えたようだ。それでも「中国キラー」「大魔王」の異名を誇ってきた伊藤に、同紙は遠慮なくさまざまな質問を浴びせ続けた。
「大魔王と呼ばれてどう思いますか?」「福原愛2世と見られていますよね?」「中国ファンからの厳しい書き込みにどう接しましたか?」などなど、猛烈なスマッシュを繰り返したが、伊藤はそのすべてを見事なリターンで返して見せた。
混合ダブルスの"今後"についての質問も飛んだ。パートナーだった水谷隼は現役引退を表明しており、伊藤が次に誰と組むのかはファンならずとも気になるところ。そこで『環球時報』紙は「中国の男子選手でダブルスを組むとしたら誰ですか?」と、まさかのアプローチで質問を投げかけた。
すると伊藤はじっくり考えたのちに、「日本の代表チームで私は左利きの選手としか組んだことがないので、次も左利きがいいですね」と語り、「なので許昕選手を選びます」と回答。混合ダブルス決勝で勝利したあのスター選手を指名したのだ。さらに「あるいは王楚欽選手でしょうか。私と同い年なので」と続ける。王楚欽は次代の中国卓球界を担うニュースターで、今回の東京五輪ではバックアップメンバーとして帯同していた。
中国人記者も唸るほど、ツボを抑えている。非の打ちどころがない、パーフェクトな切り返しだろう。取材を担当した『環球時報』紙の記者は次のように結んでいる。
「インタビューの最後にミマ・イトウは、中国の観衆やファンにいつも感謝していると話してくれた。中国で試合をするとき、彼女が得意な技を見せると『オオッ』と歓声を上げてくれるのが嬉しく、居心地よく感じ、いつも積極的にプレーできるからだという。五輪が終わったので、温泉に行って休みたいとも話していた。次は世界選手権が舞台。やはり『次は孫穎莎選手に勝ちたい』と繰り返していたのが印象的だった」
世界選手権は11月にアメリカのヒューストンで開催される。伊藤はシングルス戦にエントリーしているが、中国勢は最大5名が参戦してくる予定だ。はたして高い壁を乗り越えて、メダル奪取を決め込めるか。ふたたび特大の注目を集めそうだ。
構成●THE DIGEST編集部
【PHOTO】石川佳純、伊藤美誠、早田ひな、平野美宇...女子卓球界が誇る史上最強の逸材たちを一挙にチェック!
東京五輪で金、銀、銅と3つのメダルを獲得した20歳に対して、中国での関心度はすこぶる高い。やはり水谷隼とのペアで臨んだ混合ダブルス決勝で、世界1位の許昕・劉詩雯ペアを大逆転の末に打ち負かしたゲームが衝撃を与えたようだ。それでも「中国キラー」「大魔王」の異名を誇ってきた伊藤に、同紙は遠慮なくさまざまな質問を浴びせ続けた。
「大魔王と呼ばれてどう思いますか?」「福原愛2世と見られていますよね?」「中国ファンからの厳しい書き込みにどう接しましたか?」などなど、猛烈なスマッシュを繰り返したが、伊藤はそのすべてを見事なリターンで返して見せた。
混合ダブルスの"今後"についての質問も飛んだ。パートナーだった水谷隼は現役引退を表明しており、伊藤が次に誰と組むのかはファンならずとも気になるところ。そこで『環球時報』紙は「中国の男子選手でダブルスを組むとしたら誰ですか?」と、まさかのアプローチで質問を投げかけた。
すると伊藤はじっくり考えたのちに、「日本の代表チームで私は左利きの選手としか組んだことがないので、次も左利きがいいですね」と語り、「なので許昕選手を選びます」と回答。混合ダブルス決勝で勝利したあのスター選手を指名したのだ。さらに「あるいは王楚欽選手でしょうか。私と同い年なので」と続ける。王楚欽は次代の中国卓球界を担うニュースターで、今回の東京五輪ではバックアップメンバーとして帯同していた。
中国人記者も唸るほど、ツボを抑えている。非の打ちどころがない、パーフェクトな切り返しだろう。取材を担当した『環球時報』紙の記者は次のように結んでいる。
「インタビューの最後にミマ・イトウは、中国の観衆やファンにいつも感謝していると話してくれた。中国で試合をするとき、彼女が得意な技を見せると『オオッ』と歓声を上げてくれるのが嬉しく、居心地よく感じ、いつも積極的にプレーできるからだという。五輪が終わったので、温泉に行って休みたいとも話していた。次は世界選手権が舞台。やはり『次は孫穎莎選手に勝ちたい』と繰り返していたのが印象的だった」
世界選手権は11月にアメリカのヒューストンで開催される。伊藤はシングルス戦にエントリーしているが、中国勢は最大5名が参戦してくる予定だ。はたして高い壁を乗り越えて、メダル奪取を決め込めるか。ふたたび特大の注目を集めそうだ。
構成●THE DIGEST編集部
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