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「修道院に行けとでも言うのか!」“悪質いじめ騒動”の双子姉妹を擁護したPAOK指揮官に韓国メディアが憤慨!

THE DIGEST編集部

2021.10.06

強打が自慢の姉ジェヨン(奥)と名セッターの妹ダヨン(手前)。どちらもPAOKの主軸を担うだろう即戦力だ。(C)AFLO

強打が自慢の姉ジェヨン(奥)と名セッターの妹ダヨン(手前)。どちらもPAOKの主軸を担うだろう即戦力だ。(C)AFLO

 ついにギリシャ側の関係者も一大騒動に絡んできた。韓国バレーボール界を揺るがす“悪質いじめ問題”はいまだ収束の気配を見せるどころか、エスカレートの一途を辿っている。
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 今年2月、当時韓国女子バレーボール代表で国民的な人気を誇っていたイ・ジェヨン&ダヨンの双子姉妹に、驚きのスキャンダルが降りかかった。中学時代の同級生たちに暴行、暴言、恐喝など衝撃的ないじめ加害の事実を暴露され、瞬く間にバッシングの嵐に晒されたのだ。

 姉妹は所属する興国生命ピンクスパイダーズの勧めもあって、すぐさま謝罪文をリリースするが国民の怒りは鎮まらない。やがてクラブから「無期限の出場停止処分」を受け、韓国バレーボール連盟からは「代表チームからの追放」という厳罰を下される。主軸として臨むはずだった東京五輪出場の夢は、露のごとく消え去った。

 その後の対応もいただけなかった。謝罪文を撤回すると、あろうことか被害者に対して「事実と異なる部分もあってダメージを受けた」と告訴に踏み切った。軽率な言動を繰り返しては世論の反発に拍車をかけ、6月末、興国生命は姉妹との契約延長を断念。無所属の状態となったものの、国内で獲得に名乗りを上げるクラブなど現われるはずもなく、キャリアの終焉が現実味を帯びていた。
 
 そんななか、あっという間に姉妹とコンタクトを取って契約にまで漕ぎつけたのが、ギリシャの強豪PAOKテッサロニキだった。興国生命はふたりに合計で約1億円のサラリーを払っていたが、PAOKはおよそ10分の1となる1000万円の格安報酬でサイン。しかし契約完了にはギリシャ当局からの労働ビザ発給が不可欠で、そのために必要なるのが韓国協会の発行する国際移籍同意書(ITC)だった。

 しかし、韓国協会は「国内で問題を抱えたままの選手の海外移籍は認められない」という規約を固辞し、頑として発行を拒んだ。追い詰められた姉妹とPAOKはトルコのスポーツ専門エージェンシーと手を組んで、国際バレーボール連盟に調停を申し出る。そして先週になって、国際連盟は韓国協会に「姉妹への懲罰は韓国国内にのみ有効」との見解を示し、結果的に特例として同連盟がITCを発行。晴れて契約成立の運びとなったのである。

 10月9日のギリシャ・リーグ開幕に向け、姉妹は出国の準備を進めている。当然、両選手のやり口に国民感情は批判的で、複数のメディアが「このまま謝罪なしで旅立つなら、韓国代表はおろか韓国バレーボール界への復帰も絶望的だ」などと断じている。
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