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モータースポーツ

角田裕毅が自宅にシミュレーターを設置!専門メディアが評価「運命を改善しようとしている」

THE DIGEST編集部

2021.10.06

前回のロシアGPでは終始グリップ不足に苦しみ、決勝でも17位に終わった角田。(C)Getty Images

前回のロシアGPでは終始グリップ不足に苦しみ、決勝でも17位に終わった角田。(C)Getty Images

 今週末のF1第16戦トルコ・グランプリ開幕を前に、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅が意気込みを語っている。

 前回のロシアGPでは終始グリップ不足に苦しみ、予選Q1突破を果たした以外はほとんど良さを見せられず、決勝でも17位に終わった彼は、後半戦に入ってからは外的要因もあって入賞圏内でフィニッシュできずにいる。来季の残留も決まり、落ち着いた状況の中で上昇気流に乗りたいルーキーにとっては、このイスタンブールでのレースも非常に重要なものとなる。

「残念なレース」(本人談)となったソチでの週末の後、「チームのファクトリーで時間を過ごし、ロシアGPのレビュー、次戦の準備、そしていつものようにトレーニングを行なった」という角田は、チームの公式サイトを通して、トルコでのレースについての印象を以下のように語った。

「昨季のF2ではトルコでレースがなかったので、イスタンブール・パークをドライブするのは、今回が初めてとなります。昨季のF1レースを見ましたが、路面はとても滑りやすかったようです。新しい舗装のためだったとのことで、今回は良くなるかもしれませんし、そうなるといいなと思います」

「いつものプログラムに従って新しいトラックを作り、徐々にスピードを上げていきます。過去5戦はかなり安定していますが、パフォーマンスもペースもあまり良くなかったので、今週末は競争力を高めていきたいと思います。ドライコンディションの場合、ターン8のようなコーナーのある、肉体的にも厳しいコースのように見えます。難しいレースになると思いますが、僕は楽しみにしています」 
 
 イタリアのモータースポーツ専門メディア『MOTORIONLINE』は、「角田はソチでの失敗を、次のトルコGPで取り戻そうとしている」と報じるとともに、これまでのレース同様に「アルピーヌ、アストンマーティンとコンストラクターランキング5位の座を争っているチームに貴重なポイントをもたらすためにも、10位以内に入ることが求められる」と綴っている。

 角田はまたプレスリリースの中で、イタリアの自宅にシミュレーターを設置したことを明かした。今季途中にイタリア・ファエンツァに拠点を移してからは、レース前にレッドブルの本拠地である英国ミルトンキーンズまで足を運んでいたのが、より手軽に実戦トレーニングを行なえるようになったことのメリットを、彼は説明している。

「レッドブルのもののような本格的なシミュレーターとは違い、現実を忠実に反映はしていませんが、僕がこれまで使ったものの中では一番リアリティーのあるものです。シミュレーターの利点は、コースについて学べて、自分のドラビングを研ぎ澄ませることです。前のレースで起こったことを確認したり、特定の状況でのドライビングを練習したりすることも可能であり、これが家にあると非常に便利です。また、これを基にエンジニアと話し合ったり、週末を通したプランを立てたりすることも可能になります」

 すでに「何周も走りました」と、シミュレーターを活用しているという角田。これに海外専門メディアも反応し、『planetf1』は「日本の若者は自らの運命を改善しようとしている。アルファタウリでより平等な立場に立つために策を講じ、自宅にシミュレーターを置いて自身をサポートしようとしている」、『RN365』は「残念なルーキーイヤーを過ごしている若い日本人は、改善を試みてシミュレーターを購入。チームはこれで彼を後押ししたいと考えている」と、それぞれ報じた。

 フランツ・トスト代表が語るように、ルーキーにとってF1に慣れるための機会が少ない厳しい現状の中で、これを克服しようと様々な努力を試みている角田。これらが残りのレース、そして来季にどう活かされるか、期待を持って見守り続けたい。

構成●THE DIGEST編集部

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