格闘技・プロレス

棚橋弘至、“暴走”したEVILに痛恨の3敗目。「このG1は自分への不甲斐なさの方が、すげぇ強烈に感じる」と吐露【新日本】

THE DIGEST編集部

2021.10.09

EVILの暴走を食い止められなかった棚橋。試合後には苦しい胸中を漏らした。(C)新日本プロレス

 10月8日、新日本プロレスは、高知・高知県民体育館で『G1クライマックス31』第12戦を開催し、Bブロック公式戦(6日目)が行なった。

 Bブロックは、折り返し地点の5日目を終えた段階で、オカダ・カズチカとジェフ・コブが10点の5戦全勝で独走中。そのあとを8点のEVILが追いかける展開になっている。そんななかで迎えたセミファイナルでは、IWGP USヘビー級王者の棚橋弘至(3勝2敗)がEVIL(4勝1敗)と対決した。

 立ち上がりからEVILの"ダーティーファイト"に棚橋は苦戦。ロープに挟さまれてから急所を蹴り上げられたかと思えば、場外ではパイプ椅子で迎撃された。

 それでも粘る棚橋に対してEVILは暴走。いつものようにマネージャーのディック東郷にレフェリーを場外に引きずり落させると、リング上に無法状態を作る。ここで東郷を掟破りの逆EVILで排除した棚橋だったが、EVILはIWGP USヘビーのベルトを持ち出して、相手の頭部に一撃。続けざまにEVILを炸裂させてカウント3を奪取した。

 バックステージでEVILは、「オイ棚橋、悔しいか? これが現実だ、バカヤロー。いいかオイ、これが新日本の"エース"と、"KING OF DARKNESS"の実力差だ。テメエはもう顔じゃねえんだよ、よくわかったか。覚えとけ」と勝ち誇った。
 
 一方の若手の肩を借りて引き揚げた棚橋は、フロアにうつぶせに横たわると、「はあ……ああ……」と約1分半も言葉が出てこない。そして気力を振り絞るようにこう語った。

「この『G1クライマックス』、体力的にっていうよりも勝てない自分への不甲斐なさの方が、すげぇ強烈に感じて。ああ……、これが世代交代かぁ。時代の先頭を走ってたつもりが、いつの間にか、抜かされて、抜かされて、中盤どころか、最後方の、一番後ろの一団にいるような」

 自身のパフォーマンスを嘆きながらも、「3敗目、きついなぁ。でも、よし、仙台(10.12)までに気持ちを切り替える。これがベテランの妙。オレのクライマックスは、まだ終わってないです」と気合を入れ直していた。

 なお、この日もオカダとコブは勝利を収めたため、全勝をキープ。B組は暴走中のEVILがこの2人を追う展開に変わりはない。

◆新日本プロレス◆
『G1クライマックス31』
2021年10月8日
高知・高知県民体育館
観衆 1060人
▼『G1クライマックス31』Bブロック公式戦(30分1本勝負)
●棚橋弘至【6点】(17分22秒 体固め)EVIL【10点】○
※EVIL

文●どら増田

【動画】EVILの暴走を前に大苦戦! 棚橋のファイトシーンをチェック
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