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格闘技・プロレス

「俺は何が起きたかわかってない」フューリーに痛恨のKO。地力を見せるも敗れたワイルダーは何を語った?「不十分だった」

THE DIGEST編集部

2021.10.10

フューリーに意地を見せたワイルダー。だが、最後はリングに沈められてしまった。(C)Getty Images

フューリーに意地を見せたワイルダー。だが、最後はリングに沈められてしまった。(C)Getty Images

 復讐は果たせなかった。

 現地時間10月9日、アメリカのラスベガスでボクシングのWBC世界ヘビー級タイトルマッチ12回戦が行なわれ、前王者デオンテイ・ワイルダー(アメリカ)は、王者のタイソン・フューリー(イギリス)に11回KO負け。およそ1年半ぶりの王座奪還を果たせなかった。

「あいつも本物の試合をやった」

 試合後に勝者となったフューリーがそう漏らしたように、ワイルダーは「世界一」とも形容されるパワーを披露した。3回にダウンを奪われた元王者だったが、4回には右拳が炸裂させ、現王者から2度のダウンを奪って見せた。

 しかし、相手が一枚上手だった。回を重ねるごとに疲労の色が濃くなったワイルダーは、次第に動きが鈍くなる。そして、すでにフラフラの状態となっていた11回にロープ際でたたみかけられ、渾身の右フックを被弾。力なくリングに倒れこんだ。

 7回KO負けを喫した1年半前の対戦で味わった雪辱を果たす舞台となるはずだった。だが、“ブロンズボンバー”(ワイルダーの愛称)は、英国の王者の前に文字通りの力負けを喫したのだ。

 無論、その言葉に「あいつをぶちのめしたいだけだ」と語っていた戦前の覇気は感じられない。英スポーツ専門ラジオ局『talkSPORT』は、試合後のフラッシュインタビューに応じたワイルダーは、「最善を尽くしたが、今日は力が不十分だった。ハッキリ言って、俺は何が起こったかはわかってない」と語った。

「トレーニングであいつが、特別なことをしていたのは知っていた。277ポンド(約125キロ)と身体を大きくしてきたことも分かっていたんだ。あいつは俺に寄りかかって、こっちを乱してきた。それで成功したんだ」

 無敗街道を歩んできたキャリアで、フューリーに連敗を喫してしまったワイルダー。苦戦の続く35歳に、再起の道は残されているのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部
 
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