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格闘技・プロレス

井上尚弥はカネロよりも“完璧”!? PFP選出を巡ってメキシコ人記者が持論「ウシク、イノウエを評価している」

THE DIGEST編集部

2021.10.14

バンタム級で無敵となっている井上(左)。PFPではアルバレスに上回れているが、その評価に異論を唱える人物が現れた。(C)Getty Images

バンタム級で無敵となっている井上(左)。PFPではアルバレスに上回れているが、その評価に異論を唱える人物が現れた。(C)Getty Images

 先月末に発表されたボクシングのパウンド・フォー・パウンド(PFP)に対する反響が続いている。話題の発端となっているのは、米老舗誌『The Ring』が9月28日(現地時間)に公表した独自のPFPだ。
【動画】渾身のストレート炸裂! 世界の大舞台で見せた井上尚弥のKOシーン

 あらゆるPFPのなかで「業界で最も権威がある」とされる同誌は、トップ3に以下の戦士たちを厳選した。

1位:“カネロ”・サウル・アルバレス(メキシコ/WBA・WBC・WBO統一スーパーミドル級王者)
2位:オレクサンドル・ウシク(ウクライナ/WBA・IBF・WBO3団体統一ヘビー級王者
3位:井上尚弥(日本/WBA・IBF統一バンタム級王者)

 体重差がないと仮定し、同条件で戦った場合に最強のボクサーが誰なのかを示す指標となるPFPは、文字通り世界ナンバー1を決めるものだ。それだけに、プロキャリア59戦56勝38KOを誇るカネロのトップ選出は当然ではある。また、先月25日に英国ボクシング界のカリスマ、アンソニー・ジョシュア(英国)に判定勝ちを収めたウシクの2位浮上も納得とも言える。
 
 しかし、そんな同誌のPFPに異論も寄せられている。米スポーツ専門局『ESPN』のメキシコ人ジャーナリストのデイビット・ファイテルソンは、ボクシング専門メディア『Fino Boxing』のインタビューで、「PFPは対戦相手が誰であるかも、考慮されるはずだ」と発言。カネロのトップ選出に疑問を投げかけた。

「今回のPFPが確かな評価であるかは疑問ではある。とくにサウルが同順位にふさわしいかを問われれば、『分からない』と答えるだろう。それは彼がすべての条件に見合っているかが疑問だからだ。私には彼よりも完璧なボクサーがいる」

 そう語るファイテルソン氏は、続けざまに「完璧なボクサー」の名を口にした。

「PFPの評価基準的に見て、私はテレンス・クロフォード、ウシク、ナオヤ・イノウエを評価している。彼らの戦いが大好きだし、彼らこそがサウルよりもはるかにパーフェクトなボクサーだと考えている。もちろんメキシコ人にとって、何よりも大事なのはサウルの試合だけどね」

 来月6日にはラスベガスで、IBF世界スーパーミドル級王者カレブ・プラント(米国)との4団体統一戦が控えているカネロ。今年5月のビリー・ジョー・ソーンダース戦以来となるこの試合で、“ケチ”をつけられてしまった彼は、いかなるパフォーマンスを見せるのか。メキシコの英雄に世界が熱い視線を向けているのは間違いない。

構成●THE DIGEST編集部
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