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ラグビー

3連覇を逃したオールブラックスは弱体化したのか。世界ラグビーにおける彼らの立ち位置に変化は?

齋藤龍太郎

2019.11.03

3位で大会を去ったオールブラックス。3連覇は果たせなかったが、強烈なインパクトを残したのは事実だ。(C)Getty Images

3位で大会を去ったオールブラックス。3連覇は果たせなかったが、強烈なインパクトを残したのは事実だ。(C)Getty Images

 大会史上初の2連覇に続く3連覇を狙ったオールブラックス。しかし決勝まで勝ち進めなかった現実は、長らく「ラグビー王国」と称えられてきた歴史ある自軍に、また世界中の数多くのファンに重くのしかかり、失望をもたらした。

 国内外で未曽有の盛り上がりを見せてきた今回のラグビーワールドカップにおいて、9大会目にして初のホスト国となった日本代表は、プール戦4戦全勝で初の決勝トーナメント進出を成し遂げ、特にスポットを浴びたチームとなった。そして、それに次いで注目を集めたチームとして真っ先に挙げられるのが、ニュージーランド代表「オールブラックス」だろう。

 2007年の第6回大会、準々決勝で開催国フランスに敗れるという屈辱を味わって以来、オールブラックスは2011年、2015年の2大会、そして今回の2019年大会準々決勝までワールドカップ全勝という圧倒的な強さを見せてきた(ただし10月12日に開催予定だったプールBイタリア戦のみ台風19号の影響で中止となり、引き分け扱い)。
 
 オールブラックスにとっての第一のハードルは今大会プールB初戦、南アフリカ戦だった。ともに優勝候補に挙げられていた強豪同士のいきなりのビッグマッチは、オールブラックスが23対13で制した。その後もカナダ(63対0)、ナミビア(71対9)を圧倒。イタリア戦が中止になったことで選手の身体的負担も軽減された状態で、余裕の決勝トーナメント進出を果たした。

 準々決勝も、大会前は優勝候補の一角と見られていたアイルランドを相手にほとんどチャンスを与えない盤石の試合運びを見せた。SHアーロン・スミスの2トライを皮切りにトータル7トライ、被トライはわずかに1。46対14というスコアからは3連覇の匂いが漂い始めていた。

 すべてが打ち砕かれたのは10月26日の準決勝、イングランド戦だ。

 いつものようにこの一戦に臨んだオールブラックスは、試合の入りからイングランドの圧力に屈し、前半2分にCTBマヌ・トゥイランギに先制トライを決められる。PGによる追加点も許し、前半無得点(0対10)で折り返す。
 

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