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カタールGPでライバルに完敗の角田裕毅&ガスリー「できることは何もなかった」と白旗

THE DIGEST編集部

2021.11.23

予選では好走した角田だが、決勝では13位に終わりポイントを獲得できなかった。(C)Getty Images

 F1第20戦のカタール・グランプリ決勝、スクーデリア・アルファタウリはピエール・ガスリー(11位)、角田裕毅(13位)の両ドライバーが5戦ぶりのノーポイントに終わった。

 スターティンググリッドは角田が8番手、ガスリーにいたってはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、ヴァルテリ・ボッタス(メルセデス)がペナルティーによるグリッド降格を科せられたことでフロントロー(2番手)を手に入れたことで、ダブルポイントの期待も高まったが(もちろんガスリーは表彰台も)、予選までのパフォーマンスとは打って変わってのペースの悪さに両者ともに苦しみ、みるみる順位を下げていった。

 一方、アルピーヌは、予選こそフェルナンド・アロンソ、エステバン・オコンの両ドライバーがアルファタウリの後塵を拝したものの、後者はスタート時に角田の前に出て、前者も安定したドライビングで上位を維持。終わってみれば、アロンソがフェラーリ時代の2014年以来となる表彰台(3位)に立ち、オコンも5位入賞を飾ったことで、2人合わせて25ポイントを獲得した。
 
 メキシコGPでガスリーが4位入賞を果たしてアルファタウリがポイントでアルピーヌに追いついてから、続くサンパウロGPでも両チームが6ポイント追加で並び、カタールでは予選グリッドからアルファタウリがアルピーヌを追い抜くチャンスが到来したと見られていたが、終わってみれば真逆の結果となり、イタリア・ファエンツァのチームは非常に厳しい状況に追い詰められた。

 角田は「アルピーヌはとても力強いレースをしていました」、ガスリーは「我々はアルピーヌの2台よりも前でスタートしたのに、彼らは3位と5位でフィニッシュ。とても速くて、我々にできることは何もなかった」とともに白旗を上げ、テクニカルディレクターのジョディ・エギントンは「我々が2台ともペースの悪さとタイヤのデグラデーションに苦労したのに対し、アルピーヌはうまくソフトタイヤを機能させたことで、厳しい戦いの中で違いを生み出した」と、敗因を分析している。